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画家であり現代美術家である、山口晃さん。

大和絵や浮世絵を思わせるタッチ、さらには緻密な人物および建築描写が印象的、かつユーモラス。そんな彼の展覧会「山口晃展 前に下がる 下を仰ぐ」が、2月21日(土)から5月17日(日)まで、茨城県にある水戸芸術館 現代美術ギャラリーにて開催されます。

馬を模ったバイクに武士を乗せたり、超高層ビルと古い日本家屋を組み合わせたりするなど、これまで数多くのユニークな作品を発表してきた山口さん。

【ユーモラスでありながらも、根底には批判精神が】

しかしながらただ単に「面白おかしい」だけではなく、美術や歴史に対する批判精神が根底に流れている点が、大きな魅力。2013年には「ヘンな日本美術史」で第12回小林秀雄賞を受賞するなど、目覚ましい活躍を続ける彼による同展は、その風変わりな表題どおり、またもや大変興味深い内容となっているみたい。

【 “作家の思考過程を覗くような” 展覧会】

水戸芸術館公式サイトによれば、「順路に沿って歩いて行くと一部屋ごとに作品世界が展開してゆくように展示が構成」されているのだそうで、それはあたかも、「作家の思考過程を覗くような」体験であるとのこと。仕掛けがそこかしこにあるらしく、それだけでもう、出向く価値があるというもの!

【目玉企画は、お絵かき道場!】

そしてもうひとつ、大きな見どころとなる催しが。それは5月2日(土)に開催予定の、「お絵かき道場」なる企画です。

【お題にそった絵を、山口さんご本人が描いてくれるよ♪】

その名のとおり、その場で来場した客から出されたお題にそって、山口晃さんご本人が絵を描いてくれるという、非常にレアな機会。ファンならば絶対に逃せない、大チャンスですわよ……! ちなみに同企画は要予約(4月2日より予約開始、ただし空きがある場合は当日入場可)、定員80名とのことですので、早めのチェックをおススメしておきます。

【あらゆる客層に合わせた、優しい企画が盛りだくさん】

そのほかにも、山口さんによるトークショーや、未就学児とその保護者のための観賞ツアー「赤ちゃんと一緒に美術館散歩」。さらには小・中・高・特別支援学校に勤務する教職員を対象とした展覧会無料観覧期間「先生のための無料招待週間」に、高校生&同年代の方は全員無料招待となる「高校生ウィーク2015」などなど、素敵な企画が目白押し。

若葉萌える5月は、芸術に触れるにも、最適な季節。関東近郊にお住まいのあなたはぜひ、山口さんの作品に出会うべく、足を運んでみてはいかがでしょうか。

参照元:水戸芸術館
執筆=田端あんじ (c)Pouch