2017年3月21日、TBS系ドラマ『カルテット』がとうとう最終回を迎えてしまいました……。やだー! いやだいやだー! もうあの4人に会えないなんて無理無理無理ーーー!!!
と、このように、ドラマ終了後1週間が経ってもわたしのように “カルテットロス” に陥っているファンは少なくないはずです。
ってなわけで本日は、幾多の謎を残した最終回を振り返ってみることにいたしましょう。「手紙の主」「Gの帽子を被る女」「有朱ちゃんの高笑いと真の目的」「真紀はなぜ『死と乙女』を演奏曲に選んだのか」などなど、最後の最後まで視聴者をミゾミゾさせた『カルテット』。4人のキリギリスたちは果たして、どんな結末を迎えたのでしょうか。
【謎その1:手紙の主は誰なのか?】
警察から戻った真紀(松たか子)を迎え、再びカルテット ドーナツホールとして結集した4人。その後大きなホールでコンサートを開くこととなった彼らの元へ、ノクターンの谷村夫妻を通じて1通の手紙が届きます。
差出人の名前がない手紙には「みなさんには奏者としての才能がない」「みなさんの音楽は煙突から出た煙のようなもの。価値もない、意味もない、必要ない、記憶にも残らない」「煙のくせになんで音楽をやっているの?」といった批判の言葉がずらり。
自分は煙だと気づいた、だから5年前に奏者を辞めた。そう話す手紙の主は一体誰だったのでしょうか?
【謎その2:Gの帽子をかぶっていたのは誰なのか?】
コンサート当日、演奏する4人を客席からじっと見つめていた「Gの帽子の女」。コンサートホールという場にもかかわらず帽子を目深にかぶっていた姿があまりに不自然で、この人こそ “手紙の主” なのではないかとTwitterで話題になりました。
また放送直後、「Gの帽子の女」を演じていた人物が誰なのか推測する声も多数。ドラマの主題歌を手掛けた椎名林檎さんや、エンドロールに名前のあった女優・岸茉莉さんなどの名が挙がっておりましたが……真相は分からず。結局のところ、あの女性は誰だったのかしら。そしてみんなの予想どおり、 “手紙の主” 、だったのかしら!?
【謎その3:有朱ちゃんの「人生ちょろかったー!」発言は真実なのか? そしてコンサートに来た目的はなんなのか?】
カルテット ドーナツホールのコンサート会場に高級外車で乗り付けたのは、なんと有朱(ありす / 吉岡里帆)ちゃん!
いかにもリッチそうなイケメン外国人を従えて、出くわした谷村夫妻に向かって「人生ちょろかったー! アハハハハ!」と高笑い。右手薬指に光るでっかい指輪を見せつけて満面の笑みの有朱に、「目の奥……笑ってるかな?」とつい確かめてしまったファンも少なくなかったことでしょう。
右手のみならず左手薬指にも指輪をはめていたところを見るに(派手なほうだけ見せるところが有朱っぽい)、ひょっとするとホントに逆転玉の輿を果たしたのかも? しかしながら有朱のことですから、車も男も宝石もすべてレンタルしたという可能性も否めません。目的のためなら平気でそういうことをする、それが有朱という女だから……!
なぜわたしがそのような疑いを持ったのか。それは有朱がコンサートへやってきた目的が不明だからです。自分の手でさんざん引っ搔き回して壊そうとまでしたカルテット ドーナツホールのコンサートを、なぜ観に来たのか。その真意がよくわからないのが怖いんですよね。
観客の前で恥をかいて、実質的に崩壊する4人の姿を見たかった、とか? それか、もしかすると……手紙の主の正体が有朱ちゃんだったりして!?
【謎その4:真紀が1曲目に『死と乙女』を選んだ理由】
真紀が「好きな曲だから」とコンサート1曲目に選んだのは、フランツ・シューベルトによる歌曲『死と乙女』。さまざまな解釈のある楽曲なのですが、タイトルだけ見るといささか不穏。「義父を殺したのでは?」と世間に疑惑をもたれている真紀ですので、観客が邪推してしまう可能性も否めません。
選曲に疑問を抱いたすずめは「なんでこの曲を選んだの? 真紀さんを疑っている人は違う意味に取りそう」と理由を尋ねます。
真紀の答えは「こぼれたのかな」。しかもそのあとに一言、思いっきり真顔で、「内緒ね」と付け足したのですよ。……えええええ! えっと、これどういう意味にとったらいいんでしょうか!?
第9話で、すずめは真紀に対しこんなことを言いました。「ひとを好きになるって、勝手にこぼれるものでしょ。こぼれたものが嘘なわけないよ」。
これを踏まえると、「好きだからこぼれた」ともとれるし「こぼれたものが嘘なわけない」ともとれるわけで……ということはつまり……いや、まさかね? ああもう! ホント最後まで意味深なんだから~っ!
【結論:ああ、ミゾミゾする…】
いかがでしたか。ひょっとするとみなさんの中ではもう、これらの謎、解けているのでしょうか? なお、そのほかの “わたし的最終回「ミゾミゾ」ポイント” は、次のとおり!
・から揚げに添えられたパセリに「サンキューパセリ」
*「パセリは必要ないものかもしれないけれど、あれば彩が増す」by家森……深い!
・帰ってきたMummy-Dとその子分
・別荘が売りに出された→みんなこれからどこ住むの!?
主題歌『おとなの掟』の歌詞にあるとおり、グレーな部分を数多く残して終幕を迎えた『カルテット』。ミゾミゾは止まないけれど、非常に “らしい” 終わり方で、ファンとしては大満足でした。
複雑な片思いを経て、最終的に家族のようになった4人。また会える日を、心から楽しみにしていますよ。サンキューパセリ!
執筆=田端あんじ(c)Pouch
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