かわいい楽しいちょっと変をテーマに、ステキな情報を乙女に送り続けているPouch編集部。編集部のメインスタッフは独り身の20代30代40代の女性です。

ある日の企画会議でこんなテーマが生まれました。

「ぼっちの限界を知りたい、ぼっちの可能性を広げたい、ぼっちでも楽しく過ごしたい!!」

とういうことで、毎月1のつく日(1日、11日、21日だけ)は「ステキなぼっちの日」と決め込み、いろんなところにひとりで行き、ひとりで楽しめるか赤裸々に紹介し、ひとりの可能性を広げていきたいと思います!

記念すべき第1回目は、この夏一番の“インスタ映えスポット”として若者に大人気の「ナイトプール」です。

結論から言うと、三十路の独身女性には初回からハードル高すぎてブブカの棒高跳び並の挑戦になってしまいました……。

【キラキラ女子がいっぱいのナイトプールに立ち向かう】

ナイトプールの料金はホテルの宿泊者以外だと5000円〜10000円が相場で、かなりお高め。

今回、ひとりナイトプールにチャレンジしたのは女性誌「CanCam」がプロデュースする東京プリンスホテルのナイトプール

インスタグラムにあがってる写真を見ると、若くてカワイイ女子がいっぱいで、キラキラ度たかめ。女性は4200円、男性6000円という価格差にも、女子力を求められているようでビビります。私もいいの? 4200円で……。ただでさえ高いハードルが、さらにグッとあがりました。

【若い女の子のキラキラ感で目が潰れそう】

取材当日、バンダナとグラサンという精一杯ウェイウェイした格好で武装し、会社から東京プリンスホテルへ。

地下鉄で隣に座った女子大生2人組もどうやら同じナイトプールに向かっている模様。会場に近づくにつれ、キラキラ女子はどんどん増えていきます。みんな細い、オシャレ、女子力高い……。うぐぐ、帰りたい。

会場につくと、まず更衣室が地獄のような混み具合。シティホテルのプールは快適って聞いてたのに、暑くて化粧もドロドロに。腹が隠れる金太郎のような水着にどうにかこうにか着替えて、いざプールへ。

【東京タワーベストビューだけど…めっちゃくさい】

ノスタルジックなカルキの匂いに、プールに浮かぶかわいい遊具、キュートな飾り付け。そして、何よりめちゃめちゃ綺麗に見える東京タワー!  これは正直、ひとりでもテンションが上がります。

……しかし、なんかすごい臭い。

何かに例えるとすると、フェスや祭り会場のトイレのようなニオイが時おり風にのってふんわりと漂ってきます。インスタの楽しげな写真からはニオイがしないから、ザ・現実って感じです。ああ、こんなときも、友達がいたら「くっせー! オナラするなし!」「してないし!」って盛り上がれるのに……。

【フォトスポットで今日イチの孤独を感じる】

と、会場奥のスペースに女の子達の行列が……。貝殻のクッションの上で写真が撮れるというフォトスポットです。

さっそく私も並ぶことにしたのですが、並んでる間は暇なのでまわりを見ると……ひとりで来てる人、私以外誰もいねーーーー! 予想はしてたけど、マジでいねーーー!

順番が来て、撮影係の人にカメラを渡すときに言い訳がましく「へへ、仕事でひとりで来たんですよね……」と言うもむなしく、めちゃめちゃ塩対応され、孤独は深まるばかり。

精一杯楽しげなポーズを取ったけど「え、このオバサンひとりで来てるの?」的な周囲の視線が痛くて笑顔が引きつります。たぶん人生で一番いたたまれない気持ちになり、撮影後、逃げるように立ち去りました。正直、これが一番辛い瞬間でした。

【泳ぐのではない、自撮りするのだ】

メインプールの横に、カラーボールが入った小さいプールがあり、楽しそうなのに全然人がいないな……と中に入ろうとすると、よく見たらここも撮影専用スポットですごい行列! あ、あぶね〜! プールなのに泳げないんかい! かわいいギャルの写真に不審な女が写り込んでしまうところでした。

結局、中に入って遊べるのは大きいプールだけ。浮き輪や光るボールが用意されていますが、噂通り、みんなプカプカ浮いてるだけで誰も泳いでいません。みんな自撮りを楽しんでいます。

プールの中で自撮り! プールサイドで自撮り! 椅子に座って自撮り! 自撮り棒や防水カバーは当たり前。女優ライトのようなアイテムを使ってる女子もいっぱいいます。

【あれ……自撮り楽しいかも】

しかし、おひとりさま的にはこの大きいプールが一番居心地がよかった。みんな自撮りに夢中なので、ひとりでいても誰も気にしてません。

あ〜、浮き輪で浮かぶの久しぶりだけどきもちいいわ。私も手持ち無沙汰なのでひたすら自撮り。東京タワーがうまく入るようにしたくて悪戦苦闘。やだ、自撮りめっちゃたのしい。

ちなみに、会場のライトは水色になったり、ブルーになったり、紫になったりするのですが、ピンクになったときはみんな大騒ぎ。「あ、ピンクになった! 今だよ!」とあちこちでキメ打ちの自撮り合戦が始まるのが印象的でした。

しかし悲しいかな、ひとりだとやることもあまりないので、1時間ほどでプールからあがって帰宅。

【結論:おひとりさまでナイトプールは危険】

90年代のアニメ『幽遊白書』の主題歌『微笑みの爆弾』に

「都会(まち)の人混み 肩がぶつかってひとりぼっち/はてない草原 風がビュンビュンとひとりぼっち /どっちだろう泣きたくなる場所は」

という歌詞がありました。個人的には、ここに「ナイトプール キラキラ女子がいっぱいで ひとりぼっち」と加えたい……おひとりさまナイトプールはそんな感じでした。

しかし、撮った写真を見返すと、ほぼ無表情で写ってるのに、ブラックライトとサングラスのおかげで、めちゃくちゃ楽しそうに見えるのです

え、もしかして私って、パリピ? 辛かったはずなのに、なんだか楽しい思い出のような気がしてくるから不思議です……。

・ナイトプール
孤独度:★★★★★
快適度:★★
勇気度:★★★★★★★★★★

参考リンク=東京プリンスホテル
執筆、撮影=御花畑マリコ (c)Pouch

▼ひとりで行くとこういう楽しげなアイテムにありつけない

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