震災から2カ月以上が経っても、ほぼ手つかずの状態にあった郡山市(福島県)の崩壊したビル。最近ようやく解体され、いくばくか周辺住民は落ち着きある生活を取り戻しつつあるようです。

3月の大地震により4階建てマンションの1階部分の一部がつぶれ、当時、高齢者ら15人ほどが閉じ込められました。数人がケガをしたものの、幸いにも全員無事救出。

ところが、あとに残されたマンションの撤去はそう簡単にはいかなかったようです。建物は斜めに崩れており、地震の大きさを計り知るには十分な衝撃のインパクト。建物周辺はテープなどが張り巡らされ立ち入り禁止になっていましたが、見物に訪れる人も少なくなく危険な状態でした。

画像は1カ月程前に記者が撮影したものですが、1階の左側は完全に潰れています。2~3階では窓が開いたままになっている部屋もあり、中を覗くと当然ながら電球の傘は斜めに。すっかり廃墟となってしまった建物内の無言の空間は、恐怖さえ感じられました。

建物は無事に解体されましたが、郡山市も日々検出される放射線に住民の苦悩は絶えません。元通りに過ごせる日はいつ戻ってくるのでしょうか、依然目処は経たないままです。

(記者=池田)