[公開直前☆最新シネマ批評]
映画ライター斎藤香が皆さんよりもひと足先に拝見した最新映画の中からおススメ作品をひとつ厳選してご紹介します

今回のピックアップは本日19日公開の『カンフー・パンダ2』。大ヒットしたドリームワークスのCGアニメの第二弾です!

監督は異なるけれど、ほかは前作とまったく同じスタッフが結集。それぞれが前回と同じ持ち場について映画を作り上げた、映画ファンにもスタッフにもとても愛されている作品なのです。

カンフー・オタクでラーメン屋という、奇抜な発想とポーのキャラクターがウケた『カンフー・パンダ』。パート2ではポーの過去に遡り、彼の出生の秘密や自分探しの旅に出ます。そもそも誰もポーがガチョウの本当の子どもとは思っていないわけですから、パート2ですぐにその謎を解いていこうというわけですね。

主役のポーの声を演じるのは怪優ジャック・ブラック。本作の出演が決定し、ジャックが何より大喜びしたのはポーの敵役シェン大老をゲイリー・オールドマンが演じることだったそうです。

「昔から大ファン。『シド・アンド・ナンシー』のときからすごく刺激を受けてきたんだ。ゲイリー映画で僕のイチオシは『ドラキュラ』。白い狼とドラキュラのシーンで、彼が女の子に、狼は君が好きっていうんだ。邪悪なドラキュラがそんな繊細なことを言うなんてとビックリしたよ!」

ゲイリーとの声の共演を心底楽しんだジャック。極めつけは映画のキャンペーンで行ったアトランタの動物園で、ジャイアントパンダの赤ちゃんにポーと命名したこと。
「けっこう爪が鋭くて、触られるのが嫌いらしい。恐る恐る撫でたよ」と本物のポーを前に緊張した様子。

ハリウッドでは本作がらみで、中国やカンフーに対し友好的なニュースが多いのに、本作について一部の中国の芸術家や学者が「文化的侵略だ!」と上映中止を求めるというニュースも。

まあ、そんな報道が出るのも、この映画で描かれる中国文化の数々が、とてもリアルで美しく、ドラマと見事に融合しているから。中国が嫉妬した(!?)カラフルで美しい映像美と正義、家族愛をしっかり描いたCGアニメ『カンフー・パンダ2』。夏休み後半の目玉作品をぜひ!

(映画ライター=斎藤香


『カンフー・パンダ2』
8月19日公開
監督:ジェニファー・ユー・ネルソン
声の出演:ジャック・ブラック、アンジェリーナ・ジョリー、ダスティン・ホフマン、ジャッキー・チェン、セス・ローガン、ルーシー・リュー、ゲイリー・オールドマン、ミシェル・ヨー、ジャン=クロード・ヴァン・ダム、デニス・ヘイスバードほか
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