雪が滅多に降らない地域に住んでいると、雪の降る地域がうらやましく思えたりするもの。

特に乙女のみなさんであれば、毎年時期が近づくとホワイトクリスマスにならないかしら……なんてロマンチックな冬を期待したことが一度や二度あるのでは? そう、「雪降る=ロマンチックなイベント」みたいに考えられがち。だけど、当然ながら北国には北国の苦労があるわけです。

というわけで、本日は1月4日から10日の間に撮影された札幌市内の雪景色と共に、同じく札幌育ちが教えてくれたちょっぴりカルチャーショック(?)な雪国の常識をご紹介します! せっかくの冬ですもの、あなたも存分に北国の生活を満喫しちゃってください!

【雪国の冬場のカルチャーショックな常識……札幌編】
1、 靴のソールには強力な滑り止めを貼り付けるんだぞ。それで、札幌女子はピンヒールで雪の上を歩けるんだぞ! 
す、すごい。雪の上をピンヒールで歩くなんて、雪国じゃない地域に住んでいる人にはちょっと考えられないスゴ技。っていうか、ソールを称えるべきか? オシャレが豪雪ごときに負けない、たくましき北国女子の底力を感じずにはいられません。

2、 家のなかを25度ぐらいにしてる。だから外がマイナス10度でも数分くらいなら寒いって思わずに出ていられるのだ
おうちのなかがいつもホカホカなんて羨ましい。本州よりも、むしろ北海道の方がおうちのなかが温かくて住み心地が良いとは、たしかに聞いたことがある話。

3、 地下街がやたら発達してるよ!
地上は極寒氷の世界。モグラのように地面を掘って掘って掘りまくって交通網を確保しなければ、北海道の人々は一歩も外へは出られなくなってしまうのだ。

4、 車はスピードを絶対に出さないよ! だからスリップの軽い事故はあっても、ひどい事故はそんなにないんだよ!
ここ、降雪量が少ない地域も見習うべき点ですな。

5、 長い時間車をとめておくときは、サイドブレーキを引かないほうがいいこともあるよ! 凍っちゃうから!
雪が降ったときの自動車運転のプチ・アドバイスですわよ。雪国へ旅行の際は気をつけて!

6、 瓦は雪と一緒におちてしまうから存在しない。昔の家も屋根は全部トタンだよ!
そういえば、東北地方に入るとトタン屋根が多くなるのはそういうことか。トタンって雪国には欠かせないんですね。

7、 灯油やガスをガンガンに焚くため、冬の暖房費はひと月、なんと三万円前後! そのくらいの寒冷地手当が普通は会社から支給されるのだ
会社から暖房用の手当てが出るなんて!! さ、さすが! 住宅手当もままならぬ我々からすると、もはや異次元世界の話です。

8、 冬場は自転車乗らない(乗れない)。小学生は最後の雪がとけるGW前後まで学校から禁止されていて、違反したら朝の会でつるしあげ!?
自転車乗れないのは、小学生は自由に遠出できずに可哀想だなぁ! と思ったけど、むしろ非行したくてもできなさそうな環境で、結果良い子が増えそう?

とまあ、雪国限定のメリット・デメリットあって実に興味深い。どんなに雪が多いかということが、あらためてわかりますよね。

そういえば、こんな状況の元で2004年と2005年夏の甲子園では見事に北海道・駒大苫小牧高校が初2連勝。それって本当にスゴイこと! 練習量だって、きっとほかの地域よりも少なかったはず。それは今年、高い放射線の影響で満足に練習ができなかったにも関わらず、高校サッカーでベスト4入りした福島県勢のプレーにもいえること。彼らの活躍は、実社会で疲弊した私たちにも希望を与えてくれますよね!

話しは逸れましたが、北国に思いを馳せ、冬を思う存分満喫することはできましたか?

(文=池田廉/ 写真、情報=纐纈タルコ/Koketsu TARCO)

▼札幌市内の4日~から10日の風景。雪がクリームみたいに旨そうに降り積もってるんだぞ