宮澤賢治没後80周年を迎えた今年、賢治の故郷岩手県・花巻において、『イーハトーヴ交響曲』の再演が行われ、話題になっています。その模様が、動画サイトYouTubeに一部公開されておりました。
この演奏会、ただの演奏会ではございません。作曲家の冨田勲氏がボーカロイドの初音ミクをソリストとしてフィーチャー、大規模なオーケストラと地元合唱団を率いて、賢治の世界観をイメージした氏の超大作『イーハトーヴ交響曲』を演奏する、というなんとも斬新な試みだったのです。
去る8月29日に開催されたこちらの演奏会は、昨年11月に東京オペラシティで行われた世界初演に続いて、今回で2回目。「賢治の故郷」で、「賢治が暮らした土地に生きる人々が歌う」ことが実現できたとあって、大変感動的な舞台だったとのこと。
それにしても注目すべきは、御歳81歳(!)、冨田氏の革新者っぷりですよね。初音ミクとのコラボをやってのけるあたり、さすが日本で初めてモーグ・シンセサイザーを個人輸入した方というだけのことはあります。常に新しいことへ挑戦していくその姿勢、見習いたいものです。
前回よりさらなる進化を遂げたというミクのパフォーマンスも話題の、同公演。今後は、9月15日16日に東京・Bunkamuraオーチャードホール、9月21日に大阪・オリックス劇場でも行われる予定とのこと。冨田勲×宮澤賢治×初音ミクという新旧相まみえた夢の舞台を見逃したくないというあなたは、ぜひ足を運ばれてみてはいかがでしょうか。
(文=田端あんじ)
参考元:YouTube
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