宇多田ヒカルのアルバム「First Love」にデザインが隅から隅までソックリな韓国製アルバムが発見されて話題になっている昨今ですが、お菓子から車まで、韓国の「ソックリモノ」はあまりにいろいろなものがあって、本当にスゴいなあと思わされます。ちょっとは変えればいいのにね。
そんな中でも度肝を抜かれること必死、選りすぐりの「ソックリモノ」を、本日はご紹介します。
韓国の地下鉄駅などで無料で配布されている雑誌、その名も「M25」! 何がスゴいって、レイアウトやイラスト、構成など「モノ自体」が似ているだけじゃなく、ビジネスのコンセプト自体がそのままリクルート社「R25」の丸パク……もとい、激ソックリだっていうこと!
公式サイトによると、「M25」の創刊は2007年6月。「R25」の公式リリースは2004年7月ですから、ほぼ3年後のことです。
雑誌の名前は「MAN25」の略だそうで(英語として意味が通ってないよね、なんてツッコミは野暮?)、25歳前後の男性社会人がターゲット。発行会社は印刷・流通・小売・オンライン求人サイトなどを手がける複合企業体のメディアウィル・ホールディングス……そこからしてなんとなく日本のリクルート社に近い感じもしますが、そこはそれとして。
配布場所はおもに地下鉄や国鉄の駅コンコースなど。随所に設置されたプラスチックの配布ブースから自由にとっていっていいしくみ……うーん、そのまんまやないけ! 掲載する広告を収入基盤として運営されているのも、そのまま同じ。つまり、ビジネスモデルがまるごとソックリだというわけ。
公式サイトで配布されている広告主用のプレスリリースにあった「記事例」はこんな感じ:
・眼科医がメガネをかけているのはなぜ? レーシックにしないの?/眼科医さんたち、レーシックの安全性が気になるの?
・変わるたびに気になった! おならの音、毎回異なる理由はなに?/麦飯を食べた日と鶏肉を食べた日のおならの音が違っていた
・季節の贈答品、バラで買うのが安い? セットで買うのが安い?/いつも悩んでた人、もう心配無用! M25が贈答品を解剖してみたよ
……うーん、ちょっと面白そう! でも記事の切り口までスゴイ勢いでソックリだね!
発行部数18万部超のメディアへと成長した「M25」、さすがに現在では、表紙のレイアウトはもはや「R25」に似せていないようです。でも、「R25」の象徴のひとつ・寄藤文平氏によるイラスト……に(相当安っぽいながら)どこか似ているイラストは今でも健在、アプリや公式サイトなどで見ることができます。
かっぱえびせんに激似の「セウカン」やポッキーの超そっくりさん「ペペロ」の例を出すまでもなく、韓国の製品には日本製品に驚くほど似ているものが多数あります。
こうした、日本製品にすっごく似たものをつくる開発技法のことを、韓国語で「ベンチマーキング」と呼ぶのだそう。英語のbenchmarkingとちょっと違う意味なのが面白いですね!
わがPouchもいつか、韓国のネットニュースにベンチマーキングされる存在になれるといいな!
参考元:「M25」公式サイト
(文=纐纈タルコ)
▼2008年12月11日号表紙。右上のイラストがやっぱりポイント
▼「R25」でもおなじみ、「イベントカレンダー」(その週の予定)。
▼1ページにコラム記事が2個。そんなところまで一緒か……!
▼「M25」の配布風景。韓国に行ったらチェックしてみよう
▼現在の「M25」表紙デザインは、ちょっと「Pen」っぽい
▼2012年6月25日号表紙。例のイラストはもうありません
▼でも、iPadアプリはこんな感じ。懲りてないね!
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