最近晩ご飯がマンネリ化してきた記者。家族にも「最近、全部同じ味だね……」と言われる始末。「文句があるなら、自分で作ってくださってもかまわなくてよ」と思う心をグッとこらえて、クックパッドさんに相談。でも自分で検索すると、作りやすいお料理を選んじゃうから、結局似たような味の晩ご飯になっちゃうんですよねー。
「こんなんじゃ、ダメだ!」と一念発起してレシピ本を探しましたら、良い本を見つけました。「syunkon(シュンコン)カフェごはん」シリーズです。です。
この本、包丁なしでできるレシピやレンジで作れるレシピなども載っていて、忙しい人やめんどくさがりの人々の味方! 「『なにそれ?』って思うような調味料は使わない」と明言してあるし、鶏胸肉やもやしなど、お財布にやさしい食材もいっぱい。しかも、レシピ本なのにちょいちょいボケとツッコミが仕込まれているので、吹き出し要注意なのです。
これは、多くの人に知ってもらいたい! そう思って出版社にお願いして、2つレシピを公開させていただくことになりました。パチパチパチ!
最初に、笑える要素は比較的少なめだけど、純粋に食べて美味しくて、また作りたいと思った簡単レシピ。
*******山本ゆりさん『syunkonカフェごはん3』より*******
【たぶん7位 鶏肉のピリ辛ケチャップ】
甘めの味付けに豆板醤の辛さがすごくおいしいです。
えびチリみたいな味。どちらかといえば(えびチリorカフェオレ)
とにかくご飯がすすむおかずです。<材料(2人分)>
鶏もも肉…1枚
A にんにくのすりおろし、しょうがのすりおろし…各小さじ1/4(チューブでペペッと。)
A 酒、塩、こしょう…各少々
片栗粉、サラダ油…各適量
B トマトケチャップ…大さじ2
B 酒、砂糖、しょうゆ…各大さじ1
B 豆板醤…小さじ1/2
B 水…大さじ3
あればレタス…適量<作り方>
1 鶏肉はひと口大に切ってAをもみ込み、片栗粉をまぶす。
2 フライパンにサラダ油を多めに熱し、1を焼く。
3 別のフライパンにBを入れて火にかけ、煮立ったら2を入れてからめる。(別のフライパンっていうか、今のフライパンを洗って。)
4 器にあればレタスを敷いて3を盛る。(すぐ煮立ってワッシャーとなるので、早めに火を止めてください。煮詰めて「味、濃っ!」となったらお湯をたしてのばせば大丈夫。)
************************(引用終わり)****
「えびチリみたいな味。どちらかといえば(えびチリorカフェオレ)」って! 比べる対象が違いすぎる! 作ってみたら記者でも簡単に作れるのにとてもおいしく、カフェオレよりはえびチリに近い味でした。(本当は、えびチリにもそこまで近くないよ。)
また、『syunkonカフェごはん』には、「これで、レシピって言えるん?」と度肝を抜かれるお笑いのネタのようなレシピも。。OKいただいたので、紹介しちゃいます。
*******山本ゆりさん『syunkonカフェごはん』より********
【昔話レシピ 豚こま切れ肉ときのこの塩だれ】
<材料(1人分)>
豚こま切れ肉…100〜150g
A 酒…大さじ1
A 塩、こしょう…各少々
エリンギ…1本
しめじ…1/2パック
サラダ油…小さじ1
B 酒…大さじ1
B ごま油…大さじ1/2
B にんにくのすりおろし…小さじ1/4
B 顆粒鶏ガラスープの素…小さじ1
B 塩、粗挽き黒こしょう…各少々
B 好みでレモン汁…少々
好みでドライパセリなど…適量<作り方>
1 むかしむかし、あるところに、おじいさんとおばあさんが住んでいました。
おじいさんは山へ芝刈りに、おばあさんは豚にAをもみ込んでいました。2 あ、嘘、やっぱりおばあさん川に洗濯に行ってたことにするわ。
3 すると、どこからかエリンギが、ドンブラコ……と流れてきました。
おばあさんがエリンギを適当にさくと、
中から男の人が出てきました。えらい成熟しきった男の人が。
おばあさんは考えた末、一周まわって「エリンギ」と名付けました。
ほんでとりあえずしめじの石づきを落とし、
フライパンにサラダ油を熱し、豚肉を入れました。
色が変わるか変わらんかってぐらいで、エリンギとしめじを入れて炒めました。
きのこに火が通ったらBを入れてからめ、ドライパセリをふりました。4 そして芝刈り帰りのおじいさんに食べさせようとしました。
でもおじいさんは、背後に立っているエリンギのことが気になって仕方ありません。
気になったところで自分から話しかけることはしないというのが、
このおじいさんのむかしからの性格。
おばあさんも、こういうシャイなところに、惹かれたのかもしれませんね^ ^
めでたしめでたし。
Q.何それーーーーーーーーーー!!
A.すいません。これはほんますいません。
************************(引用終わり)****
いかがですか? 昔話でレシピ。奇想天外な山本ゆりワールドです。「えらい成熟しきった男の人」「エリンギと名付けました」……。もう、記者は料理作りながら、「ぶーっ!」と吹き出してしまいましたよ。
でも、この「豚こま切れ肉ときのこの塩だれ」もちゃんとおいしい。さわやかにおいしい。成熟しきったエリンギさんも納得してくれるはず。しかも、作り方は、昔話にまぶして書いてもわかるくらい、簡単!
著者の山本ゆりさんは、大阪在住の主婦で1日25万アクセスの人気を誇るお料理ブロガー。この「syunkonカフェごはん」シリーズはオリコン2013年の年間本ランキング、料理・グルメ部門で上位TOP3位を独占するほどの人気で、累計233万部も売れているそうなんです。すごい! 最近はテレビでも活躍中で、目にしたこともある人も多いのでは。
大阪出身の山本さんらしく、「ボケ」と「ツッコミ」があったり、時にボケ倒したりするのを読んでいるだけでも楽しい。こんなレシピ本なら、お料理初心者も気軽に取り組めそうですよー!
【書籍情報】
書籍名:『syunkonカフェごはん』『syunkonカフェごはん2』『syunkonカフェごはん3』
価格:各780円(定価)
著書:山本ゆり
出版社:宝島社
(文=FelixSayaka)
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