アニメ文化の発祥の地、日本。
日本のアニメは、国内のみならず海外でも大人気です。キャラクターゆかりの地を訪問する「聖地巡礼」や、衣装や髪型、持ち物を再現して、好きなアニメやゲームキャラクターになりきっちゃう「コスプレ」は、アニメ好きでなくてもおなじみですよね。アニメは、テレビや漫画といった二次元の世界を飛び出しました。
日本では「オタクがやるもの」という印象が強いコスプレですが、海外では「仮装大会イベント」として日本以上に大盛り上がりしているんだそう。
8月2日〜3日、アニメの聖地日本にて、世界最高水準のコスプレの祭典『世界コスプレサミット2014』が行われました。一般参加のコスプレイヤーさんたちもたくさん集まり、会場内はまるで異世界に迷い込んだかのよう。
普通の人ならよく知らないコアなアニメキャラだけではなく、スタジオジブリ、ドナルド、はたまた『映画泥棒』まで、いろんなキャラのコスプレイヤーが大集結したよ!
名古屋栄のオアシス21。いつもなら、暑さでがらんとしている芝生の上に、たっくさんの人、人、人……えっ、人? 多分人だけど、なんかおかしい! 髪の色がおかしい! 自然な芝生の緑の上で不自然な色の花が咲き誇っています。……カオス!
チカチカする目を押さえながら、ちょいと涼しい地下エリアに向かうと……そこには、上界のレベルを超えたコスプレイヤーたちが!
いつもなら、お買い物やお食事を楽しんだり、休憩したりする人たちの平和でのどかな光景が広がっているオアシス21ですが、今日はまるっきり異世界。
アニメに詳しくない記者でも、何かのキャラクターに完全になりきっていることだけはわかる。あなた、誰!? っていうか、何!? みたいな、性別も人種も、種族の壁さえも軽々と越えた異形のコスプレイヤーさんたちが、あそこにも、ここにも!
重装備なコスプレイヤーさんたちが多いのは、地下エリアが涼しいからですね。全身タイツや着ぐるみみたいなものを着て炎天下にいたら15分で倒れちゃいますよ。いくらなりきっていたって、元は人間なんですから。
ジブリシリーズでそろえているチームは、違和感なし! なんだかほのぼのしています。大須会場のパレードでもジブリキャラは人気。『紅の豚』のコスなんか、失礼だけど体型そっくりでしたよ!
日本アニメだけではなく、海外アニメのコスプレイヤーさんも。「タートルズ」の人なんか本格的すぎて、そのまま実写版の撮影が始まりそうな勢い。
真っ白い磁器のような肌に羽根のまつげ。フランス人形が動き出したかのようなコスプレイヤーさんには、思わずハッと息を呑みました。立ち止まってしばらく見つめてしまうくらい、キレイ。
スーパーマリオも人気です。大須の路上では、本物のレース用カートで登場した『リアルマリオカート』も。マリオだから衣装はカンタンなものだけど、この人がいちばんお金かかってたんじゃないかしら。
ちょっと年配のコスプレイヤーさんたちもいらっしゃいました。時代劇のコスプレをしているお三方に、平均年齢を伺ってみると……「年齢? 55歳くらいかな?」とのこと。うっそー! コスプレ熱は世代の差を越えてるんですね! 「でもね、僕たち、ほんとは岐阜物産展のために来てる役者なの。コスプレ全然関係ないんだけどね(苦笑)」あぁ、それは来る日を間違えてしまいましたね。完全にコスプレイヤーとして認知されています。
色鮮やかなコスを身にまとう人、それを撮影する人のエネルギーでいっぱいの会場。そこへ突如として治安維持部隊が登場……かと思いきや、「武装コス」の方々でした。そのなりきり具合たるや、ここは、名古屋じゃなくてどこかの紛争地区かと思うくらい。
そのまた別の場所では、自宅警備特殊部隊「N.E.E.T(ニート)」ご一行様も完全武装でビシッと敬礼してくれました。働けよ!
このコスプレサミットのステキなところは、コスプレイヤーのみなさんが撮影にとっても協力的なこと。ポーズのリクエストにもこたえてくれるし、サービス精神が超旺盛! 撮る人も、撮られる人も、みんなとっても楽しそう! 一眼レフを持ってこなかったことをほんとに後悔しました。
コスプレって、コスプレをしたい人やコスプレを見たい人だけが楽しめるものではないんですね。カメラに興味があるけど、何を撮っていいかわからない人や、人物を撮りたいけれど被写体がいなくて、なんて人にもオススメです。こんなバッチリポーズを決めてくれる被写体なんて、なかなかいないですよ!
あっ、撮影の前には一言声をかけてくださいね。みなさん、快諾してくれますよ!
参照元=世界コスプレサミット2014
取材・撮影・執筆=綾部 綾 (c)Pouch
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