おもにドイツ西部、ライン川沿岸一帯のラインラント地方やカトリックの影響が強い地域の風習。11月11日11時11分11秒に始まり「灰の水曜日(Aschermittwoch)」に終わるカーニバルを、みなさんはご存じでしょうか。

「ドイツ大使館」ホームページ、およびドイツ発ライフスタイルガイド「Young Germany Japan」によれば、カーニバルが最も盛り上がりをみせるのが、復活祭の46日前にあたる「灰の水曜日」こと2月18日までの最終週。

その始まりの日にあたる木曜日、通称「汚れた木曜日」もまた、女性たちが最も活気づく1日であるようなの。

女性のためのお祭り、それが「汚れた木曜日」!

今年の「汚れた木曜日」に相当したのは、2月12日。この日は女性のためのカーニバル、「Weiberfastnacht(ヴァイバーファストナハト)」。ゆえに女性たちが主導権を握り、多くの都市でハサミを持って市庁舎に押しかけるんですって。

【男性がしているネクタイをカットしまくります】

手にしたハサミで一体何を行うのかと申しますと……なんと、男性がしているネクタイをまっぷたつにチョキン! おおう、男性は古いネクタイをしておいたほうが良さそうですね……。

【チョキンとするほうもされるほうも嬉しそう……】

「Weiberfastnacht」で画像検索してみると、実にいい笑顔でネクタイをカットしまくる女性たちの姿がわんさか。そしてどうやら、ドイツ大使館でもこのカーニバルが実行されていた模様。「Young Germany」を見ると男性職員のみなさまが次々、「ネクタイカット」という悲劇に見舞われております。でもみんなどこか、嬉しそうなのが微笑ましいっ。

【ネクタイを着られると、お詫びにキスをしてもらえるんだって】

女性を中心に盛り上がる日、だからネクタイを次々ぶった切っていく。なんとも痛快にして豪快なお祭りですが、男性のみなさまにとってもちょっぴりいいことが。ネクタイを切られた後は、お詫びにキスをしてもらえるみたいよ。だからみんな、嬉しそうだったのかな?

【「脂ぎった土曜日」と称する地域も】

ちなみに別の地域では、「脂ぎった木曜日」とも呼ばれている、同日。断食期間を前に最後に家畜を処理する日だったためにこう呼ぶのだそうで、この日はたくさん脂肪を使った料理を作ったり、パンやクッキーなどに利用したりしたのだそうです。

女性たちの心に日頃たまった鬱憤を、すっきり一掃するには、最適な「Weiberfastnacht」。なおドイツ大使館ではこのお祭り、毎年行われているんですってよ。職員のみなさまの雄姿は公式ツイッターにもアップされておりますので、こちらも合わせて、ぜひチェックしてみて。

参照元:ドイツ大使館 ドイツ総領事館 Young Germany Japan ドイツ大使館公式ツイッター
執筆=田端あんじ (c)Pouch

▼和気あいあい、楽しそうですね~♪