「この人と、このまま一緒にいていいのかなぁ……」
長くお付き合いしていると、そう思ってしまうことってありますよね。いちどその思いに気がついてしまうと、目の前を飛ぶ小バエのように見過ごせなくなってくる。
でもね、一晩だけ、一晩だけ待ってください。その恋を終わりにする前に、ふたりで行ってほしいところがあるんです。
【満天の星空も、摩天楼からの夜景も、かなわない美しさ】
今回訪れたのは、記者(わたし)の住む名古屋から車で40分ほどの、四日市工業地帯。満天の星の夜も、摩天楼からの夜景も、それはそれはきれいなことでしょう、でも、プラントの夜景にはかなわない! わたしはそう思います。
これだけの巨大な建造物を、人間がつくって人間が統治していることに圧倒されます。
建物を見上げるだけじゃなく、地上での姿にも息を呑みます。
わたしは思いますが、人は「なにかに圧倒されたい」のではないでしょうか。
子どもの頃って、いつでも、どんなことにでも圧倒されていましたよね。それが、大人になって、だんだん刺激に慣れてきて、「最近、つまんないな」とか、「なんか、面白いことないかな」なんてことを口にするようになってくる。
プラントの夜景は、そんなこと決して言わせません。
ただ、トラックが発車準備をしているだけなのに、見ているだけで胸が苦しい。
もしかしたら、やっぱり相性が合わなくて、終わりになる恋かもしれません。それなら、さいごに一度だけ、なにかに一緒に圧倒される思い出を作ってもいいんじゃないかな。
わたしは今回、仕事仲間(アラサー女子)に車を出してもらったのですが、相手が女子だったにもかかわらず、「手をつながれたら、握りかえしてしまうかも」という気分になってしまいました。……妄想しただけで、何も起きませんでしたが。
【夜の工場デートはオススメです】
工場地帯の周りにはなぜか、休憩や宿泊ができる個室を提供してくれる施設がたくさんあります。マンネリカップルやカップル未満のお二方、ぜひ夜の工場デートを企画してみてくださいな! もちろん同性同士でもすばらしい景色を堪能できますが、新境地の開拓が起きてしまうかもしれないので、ご注意を。
今回は、四日市の陸側からの夜景でしたが、横浜、京浜、周防など、プラント地帯を海側から眺める夜景クルーズを企画している旅行会社もあります。ぜひ一度、もうね、一人でもいいから行ってみて!
撮影・執筆=綾部 綾 (c)Pouch
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