空にそびえる青い屋根のお城、水面に浮かぶ人魚のアリエル、きらびやかなメリーゴーランド……イギリスのウェストン・スーパー・メアにこのたび誕生したテーマパーク。
一瞬、「あれっ、イギリスにもディズニーランドがオープンしたのかな!?」なんて思っちゃいそうですが、なんだか様子がおかしい。よーくロゴを見てみると……ここ、「ディズニーランド」じゃない、「ディズマランド」になってるー! しかも展示物がことごとく、悲惨だったり悪趣味だったりしてる……!!
これはいったいどういうことですか……。
【手がけたのは覆面アーティスト・バンクシー】
「dismal」(陰鬱な)という言葉をタイトルにいただくこのテーマパーク、実は覆面芸術家・バンクシーによる最新プロジェクトなんです。社会風刺的な作品を得意とするグラフィティアーティストとして絶大な人気を誇るバンクシーが、大掛かりなアートイベントを開催した、というわけ。たしかに、このディズマランド、ディズニーの「夢と魔法の国」をとんでもなく風刺してるわ。
バンクシーを始めとする新進気鋭のアーティストたちの作品発表会場ともいえる「ディズマランド」。ここでその見どころをいくつか紹介いたしましょう!
【これぞホンマの死ンデレラ】
大きなカボチャでできた一台の馬車。横転した衝撃でひっくり返り、プリンセスの体が窓から半身、投げ出されています。そしてその姿を一心不乱にカメラにおさめるパパラッチたち。これはまさしく、プリンセス・ダイアナの死亡事故現場そのもの……!?
【メリーゴーランドが……】
メリーゴーランドといえば遊園地を象徴するかのような楽しい乗り物。しかし、ここディズマランドでは……馬が吊るされてるー! そのそばには「ラザニア」と書かれた段ボール箱に座るナイフを持った男性。これは欧州各国で牛肉100%として売られていた冷凍ラザニアに馬肉が混じっていたという事件を皮肉ってる模様。……ってブラックすぎるわ!
【休憩も油断できない】
アトラクションの合間にベンチでひと休み、目の前には水鳥たちがチョコチョコと歩き……。ディズニーリゾートでよくあるのどかな光景ですよね。そんな場面もディズマランドならばこう! ヒッチコックの『鳥』ばりに何匹ものカモメたちに襲撃されるから注意が必要です。
ディズマランド(日本語に訳すなら「ウツランド」?)は8月22日にスタートし、9月27日までのおよそ5週間の限定オープンだそう。こんなの著作権にめっぽう厳しいディズニーが黙っていないんじゃないかとドキドキしちゃいますが、ここまでやっちゃうと逆に清々しい! むしろディズマランドに行ってみたくなっちゃうのは私だけでしょうか?
参照元:COLOSSAL、Facebook、Instagram(edenfolwell)
執筆=鷺ノ宮やよい (c) Pouch
▼「ディズマランド」パンフレット
▼園内地図。やっぱり某テーマパークと作りが似てる……
▼子どもたちのための楽しいアトラクション……でいいんだよね!?
▼なぜポリス車が……
▼「私は大馬鹿」と書かれたバルーン。おみやげにピッタリ!?
▼全景。「ディズマランド」のdismalとは「陰気な、陰うつな」という意味
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