「いい物だけど、自分には合わなかった」「一回しか着てないけど、今の気分じゃない」そんな風に、まだまだ使えるけど、もう使わなくなってしまったものって、ありませんか?
そんなときはリサイクルショップやフリーマーケットをうまく利用したいもの。けれども、フリーマーケットは出店料がかかることが多いし、持って行って売るほどの量でもない。かといって、人に譲るとしても迷惑になりそう。
いろいろ考えるうちに気が引けてしまい、しかたなく廃棄処分にしてしまう……よくある話ですが、これってもったいないですし、残念ですよね。
そこで、そんな状態に「待った」をかけるべく始まった取り組み「クリーニングデイ」をご紹介します。今,フィンランドから世界各地に広がっているんですよ。
【クリーニングデイとは?】
フィンランドの首都ヘルシンキで「リサイクルのハードルを下げる」「地域交流」を目的に、2012年に始まったのが「クリーニングデイ」。
毎年5月4週目と8月最終週の土曜日に、世界中どこでも誰でもフリーマーケットを開いちゃおう、ご近所さんとも繋がっちゃおうという取り組みです。
フリーマーケットを開催すると決めたら、オフィシャルサイトに「ここで開催します!」と登録することが推奨されています。登録されたフリーマーケットはホームページ上のGoogle Mapに反映されるからです。フリーマーケットで買い物をしたい人、そこで一緒に売りたい人は、自分の家の近くにフリーマーケットがないかをその地図で確認して、出かけるのです。
フィンランドでは、この世界一斉フリーマーケットといえるクリーニングデイが広がっていて、毎年1万人もの人が参加しているんですって。
【自由にクリーニングデイを楽しもう!】
「世界各地で自由に、友達やご近所さんを巻き込んで、フリーマーケットを開催しましょ!」というのが、このアクションを始めた団体「Yhteismaa」のスタンス。
純粋に、このカルチャーを広めることを目的としているため、Yhteismaa主導ではなく、個人が自発的に開催場所を選び、その場所で起こることに自分たちで責任を持って、自由にフリーマーケットを行うことを促進しています。
個人がフリーマーケットを開催する場合は、団体のかわいいロゴを自由に使ってもいいんですって。(企業や団体がクリーニングデイのロゴを使う場合は、個別の問い合わせが必要です。)
【クリーニングデイ・ジャパンもあるよ!】
本家本元のフィンランドのホームページでは、今のところ残念ながら日本のフリーマーケットを検索することはできません。
けれども日本では、クリーニングデイ・ジャパンが、フィンランドの基本コンセプトである「リサイクルのハードルを下げる」「地域交流」を大切にしながら、「アップサイクル・マーケット」という独自のコンセプトを持って、クリーニングデイを盛り上げています。
「アップサイクル」とは、モノを再利用するリユースやリサイクルだけでなく、モノに新しい価値や有用性を見出すことを指しています。
クリーニングデイ・ジャパンのサイトを見てみると、フリマをやる会場もあるし、物々交換や、廃材を利用して素敵なものを作るワークショップをやる会場もあります。また、出荷できない不恰好な野菜を料理して食事会をするところも。会場によっては、フリマの出店者を募集しているところもあるようですよ。
【モノとの付き合い方が変わるかも】
「誰かの不用品が、誰かの宝物になる」。そんな合言葉で開催が繰り返されているクリーニングデイ。「お店で買って、ゴミ箱に捨てる」という行動が「誰かからストーリー付きのステキなものを買って、いらなくなったらまた誰かに送る」という行動に変わるかも。モノとの付き合い方が変わりそうです。
次回のクリーニングデイは2016年8月27日(土)。クリーニングデイ・ジャパンの活動は、北海道から九州まで全国で開催されていて、その土地ごとに違った特色があるそうです。
興味のある方は、「クリーニングデイ・ジャパン」のサイトをチェック。お近くで開催されるクリーニングデイを見つけて、参加してみてはいかがでしょうか。
参照元:フィンランド・オフィシャルサイト(英語/フィンランド語)、クリーニングデイ・ジャパン
クリーニングデイ・ジャパン’s photos used with permission
執筆=Felix清香 (C)Pouch
▼フィンランドのクリーニングデイの詳しい内容がわかる動画。とっても楽しそう!
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