時計といえば長針と短針があってこそ。デジタル時計は別として、それ以外の時計であれば、長針と短針がどの数字の上にあるかで時間を見るのが普通です。

けれど、このたび誕生したのは秒針がない「さわる時計」。私たちは表と側面に付いた2つのボールに触れることで、時間を確認することができるのだそう。針がついていないように見えるデザインはシンプルでスタイリッシュだけど、なぜこのような腕時計が作られたのでしょうか?

そこには「視覚障害者も使える機能的でデザイン性のある時計」という視点が大きく関係していたみたい。

【「さわる時計」誕生のきっかけ】


海外クラウドファンディングサイト「kickstarter」で最も成功したデザインプロジェクトのひとつだといわれた「さわる時計 Bradley」。65カ国から4000名近くのサポーターが参加し、60万ドルもの金額を集めて製品化されることとなったんです。

多くの人の心を動かしたのは「すべての人が楽しめるデザイン」であること。創業者のキム・ヒョンス代表は、視覚障害の友人に出会い、視覚障害者用の時計に興味を持ち始めたといいます。

視覚障害者向けの時計には、音が鳴るものや、点字時計などがありますが、彼らは機能だけでなくデザインも気にしていることに気付いたそう。そこから、「視覚障害者のためだけ」の製品で終わることのない、どんな人にもよく似合い、誰にでも有用に使えるユニバーサルデザインの時計が生まれたのでした。

【相手に気付かれず時間が確認できるのも◎】

「さわる時計Bradley」は、シンプルをつきつめた洗練さのあるデザインで、カラーバリエーションも豊富。つける人もタイミングも選びません。

また、視覚障害の人向けだとアピールしましたが、それ以外の人にもメリットが。さわるだけで時間がわかるので、大事な人との会議中や食事中、暗い映画館の中などでも文字盤を見ずに時間を把握できるのです! これって実はかなり便利じゃないですか?

お値段は種類にもよりますが、どれも4万円前後。現在、ヴィレッジヴァンガードオンラインストアで販売中です。気になる人はぜひゲットしてみては?

参照元:ヴィレッジヴァンガードオンラインストア
執筆=鷺ノ宮やよい (c)Pouch