日本でも大人気の画家アルフォンス・ミュシャ。アール・ヌーヴォーを代表する画家として知られるいっぽう、マルチクリエイターの先駆け的存在でもあります。

ところで……皆さんはミュシャが有名画家になったきっかけをご存じでしょうか?

ミュシャの運命を変えたのは、ある女優にオファーされた1枚のポスターでした。しかもそのポスター、茅ヶ崎市美術館で見ることができちゃうんです。

【ミュシャとは】

チェコに生まれ、画家、グラフィックデザイナー、イラストレーターとマルチに活躍の幅を広げたミュシャ。しかし若いころは苦労が多く、なかなか画家として芽が出ない生活を送っていたそうです。

《夢想 シャンプノア》 1897年 OGATAコレクション

そんな彼の運命を変えたのは、19世紀末のパリ。舞台女優サラ・ベルナールから依頼を受けた演劇『ジスモンダ』の宣伝ポスターでした。

この作品で時代の寵児となったミュシャは、後世に残る作品を次々生み出していくことになるのです。

《椿姫》 1896年 OGATAコレクション

【こんな作品に出会えるよ】

2024年6月18日から8月25日まで茅ヶ崎市美術館で開催される展覧会「アルフォンス・ミュシャ展 アール・ヌーヴォーの美しきミューズ」では、ミュシャの運命を変えた『ジスモンダ』も展示されます!

《ジスモンダ》 1895年 OGATAコレクション

サラ・ベルナール主演の舞台『椿姫』のポスターや、ミュシャ作品の中でもひときわ高い人気を誇る『夢想』と『黄道十二宮』、ミュシャの挿画本『白い象の伝説』の作品も登場。

ミュシャが18年かけて制作した『スラヴ叙事詩』の展覧会のためのポスターも鑑賞できますよ〜〜!!

《スラヴ叙事詩展》 1928年 OGATAコレクション

【ミュシャならではの展示にご注目】

こうしたタイトルからもわかるとおり、ミュシャは多彩なアプローチで作品を描いてきました。

今回の展覧会でも、ミュシャが手がけてきたポスターをはじめ、装飾パネルにデザイン集、ポストカード、切手、紙幣、商品パッケージなどを展示するのだそう! さまざまな作品を通してミュシャの生涯に迫っていきます。

《黄道十二宮 ラ・プリュム誌のカレンダー》 1896年 OGATAコレクション

鑑賞料金は、一般1200円、大学生1000円、高校生以下と障がい者およびその介護者は無料、市内在住の65歳以上は600円となります。会期中に開催される無料のトークイベントもお見逃しなく♪

参照元:茅ヶ崎市美術館プレスリリース
執筆:田端あんじ (c)Pouch

《白い象の伝説》 1894年 OGATAコレクション