【第37回 恋愛奮闘記 略奪愛の作法とは】
意中の男性にカノジョがいるというケースも珍しくないですよね。最初からわかっていれば、恋愛対象外として見ることができたのかもしれませんが、後になってから「実はカノジョ持ちだった」ということが発覚することもあります。
こういった際、「カノジョがいるなら仕方ないな」と、あっさり切り替えられれば良いのですが、なかなかそうもいかないのが女心です。
そして、ほとんどの女性は、悔しいような情けないような悶々とした思いを抱えながら、指を咥えて見ているしかない……という切ない状態に甘んじているのではないでしょうか? ほかに好きな人ができればケロッと忘れてしまうのでしょうが、それまでが辛いですよね。
「趣味に没頭して恋愛のことは忘れよう」という考え方もありますが、機械じゃあるまいし、人間の頭はそう簡単には切り替えられません。
こうなったら、残る選択肢はただ1つ! いま現在のカノジョから略奪するしかない! ということになります。略奪愛と聞くとイメージは良くないかもしれませんが、略奪愛で上手くいっているケースは、一般人だけでなく芸能人にも多々ありますので、後ろめたく思う必要はありません。しかし、最低限の作法は心得ておくべきです。
意中の男性にカノジョがいると判明した途端、先方のカノジョだけでなく、彼のことまで憎らしくなることもありますが、間違っても「邪気を送ってやる!」などと呪術に頼ってはいけません。
フランス・ブルボン王朝の時代、ルイ14世の愛人にモンテスパン夫人という女性がいました。彼女は、国王の寵愛が若い侍女に移っていくのを食い止めようとして「黒ミサ」という儀式を行なったのですが、それがバレて愛想を尽かされ、修道院送りになっています。
まったく逆のことをしましょう。まず、彼の前では、カノジョの悪口を絶対言わないこと。悪く言えば言うほど、彼は「そんなことない!」という気持ちになり、カノジョに対する愛は深まるでしょう。むしろ、「すごくいいと思う!」という肯定的な意見を並べることによって、「本当にそれほど魅力のあるオンナなのだろうか?」と疑問を生じさせることもあります。
そして、先方のカノジョと、キャラが被らないようにすることも大切です。ドラマや映画にも様々な三角関係が登場しますが、描かれている女性は両極端なタイプであることがほとんどです。同じタイプの女性の狭間を彷徨う主人公など見たことがありません。よって、先方のカノジョが真面目な性格なら、貴女は破天荒な小悪魔になりましょう。女性らしいおしとやかタイプなら、サバサバしたクールさで勝負しましょう。
他者の心を変えるのは、そう簡単なことではありませんが、可能性はゼロではありません。1%の確率だとしても、望みをかけたいのが恋心というものですね。
(恋愛コラムニスト=菊池 美佳子)
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