それは、メル編集長と記者のメールのやり取りから始まりました。記者がふざけて海外サイトで見つけた超怖いキャラ弁当の写真をメル編集長へのメールに貼付したところ、メル編集長が

「キャラ弁、びっくりしました~っ!(笑) 海外サイトで見たことはあったんですが、こうやってまじまじとみると、気持ちが悪いですね……。山川さんにも、ぜひトライしてみてほしい!!」

とおっしゃったのです。

編集長!! 実は私も作ってみたいと思っていたのです。でも言いだせなかったんです!! でも編集長がそう言ってくださるならやってみます!!

ということで作ってみましたよ、ホラー弁当。でも、誰か食べてくれるなら、せめて味だけはちゃんとしたものにしなきゃね。もしかしたら誰も食べてくれなくて、自分で食べることになるかもしれないしね。そう思って、白米にケチャップ塗るような見た目だけ重視のお弁当にはしませんでしたよ!

【ゾンビ弁当】
一つ目はゾンビ弁当(トップ画像のもの)。肌の部分はチャーハンなので、ケチャップを塗ってもそんなに味に違和感ナシ! 舌はハムで作りました。

【フランケンシュタイン弁当】
2つ目のお弁当はフランケンシュタインのつもり。肌の部分はトマトリゾットなので、こちらもケチャップを塗っても全く違和感なし。

【ゆうれい弁当】
記者としてはこれが一番の自信作。3つ目のお弁当は、女の人にしてみました。こちらは白米なので、ケチャップはNG。意外なことにご飯とすごく合うパプリカペースト(パプリカの塩漬け)を使いました。

ちなみに、上の2つは髪の毛の部分にこんぶの佃煮を使いましたが、このお弁当ではひじきを使いました。作り方は先日の時短レシピで。ほかの2つと違い、ご飯に味がついていないので、あらかじめお弁当箱にふりかけをふってご飯を盛りました。「頭割れちゃった」風の部分は油揚げの煮物です。実はヘルシー弁当です。

【作り方のコツ】
こういったホラー弁当、旦那さんとケンカしたときの愛妻弁当などにオススメですので、いちおう作り方のコツを紹介しておきます。でも、この弁当には時間がかかります。所要時間は1時間かかりますので、その間に怒りも収まっちゃうかも……。

地となるご飯に注意!
ご飯はやや水っぽいものを使うといいです。パラパラだと形作るのが非常に難しいです。彫りはなるべく深くしないと、後で盛ったときにメリハリがつきません。また、スプーンだけで形を作るのはけっこう難しいです。記者は、お弁当が傷まないように指先にお酢を付けて作りました。

目玉と歯はウズラの卵で作る。
目玉はウズラの卵を半分に切って作るのがオススメ。卵の尖った方を目頭にすると自然です。ホラー弁当に自然も何もないけど。歯も、ウズラの卵の白身を小さく切って作りました。

● 鼻の穴と黒目は海苔で作るとやりやすい。
たとえお弁当が洋風だとしても、目玉の黒目と鼻の穴だけは海苔で作るのが簡単です。他のものだとなかなかうまく貼れませんでした。また、細かい作業はピンセットを使いました。

● 不健康そうな目の周りなどの色は粉末青汁で!

いろいろと試した結果、顔色を悪くするために使うのは、粉末青汁(抹茶味)がいちばん向いていました。他のもの(菜飯のふりかけ、のり等)は色鮮やかになったり質感が悪かったりして、不自然でした。粉末青汁は少量だと味はほとんどしないし、体にもいいのでオススメです。ゾンビ、フランケンシュタインは、肌全体にかけました。

コツは以上です。

ちなみにこのお弁当、せっかく作ったので、わざわざ家族に見せにいったところ、薄いリアクションかつイヤな目で「気持ち悪いね……。」と言われてすぐに蓋を閉められ、なかったことにされました……。

やっぱり一人で全部食べるはめに。味に気をつけておいて良かったです。

(文、写真=山川ほたる)
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