いつの時代も人々を惹きつけてやまない “恐怖映画”

幽霊や異形の怪物、超常現象、人間の心の闇を暴くサイコホラー……。様々な角度から恐怖心と好奇心を刺激する恐怖映画の世界に、どっぷり浸れる展覧会が開催されます。

展覧会の主役は、 “恐怖映画のポスター”。恐怖映画の歴史を辿れるのはもちろん、当時のアートの流行も垣間見れちゃいますよっ!

【人気シリーズの第4弾です】

2022年12月13日から2023年3月26日まで、東京・中央区にある国立映画アーカイブ 7階 展示室で開催される『ポスターでみる映画史 Part 4 恐怖映画の世界』。

第1回「西部劇の世界」、第2回「ミュージカル映画の世界」、第3回「SF・怪獣映画の世界」に続き、第4回目の開催となる人気シリーズです。

最新作「恐怖映画の世界」には、国立映画アーカイブの所蔵ポスターを中心とした約120点の資料を展示。映画創世記から現在に至るまで作られてきた恐怖映画の系譜を辿ります。

さらに会場には、恐怖映画の音楽を聴けるコーナーを設置するとのこと。視覚そして聴覚から、恐怖映画の世界を堪能しましょう!

【怪物、サイコ、パニック、Jホラー…すべてがある!】

展示は1〜6章で構成されています。古今東西の恐怖映画が集うラインナップは、次のとおり!

■第1章 1910s-1950s 恐怖映画の古典「怪人・怪物」

主な展示ポスター:『カリガリ博士』『オペラの怪人』
サイレント映画の時代からスクリーンに登場していた怪人や怪物。第1章では、精神に異常をきたした医者・カリガリ博士と忠実な僕(しもべ)が引き起こす連続殺人を描く1919年公開『カリガリ博士』などのポスターを展示します。

■第2章 1950s-1960s 狂気と幻想を求めて「サイコホラー、ゴシックホラー」

主な展示ポスター:『フランケンシュタインの逆襲』『サイコ』
時代の移ろいと共に、恐怖の対象は “人間の心に潜む闇や狂気” へと移行。また1950年代後半から1970年代にかけては、ドラキュラやフランケンシュタインといった怪人・怪物映画のリメイクに基づくゴシックホラーも隆盛を極めました。

■第3章 1950s-1980s 未知なるものの襲来「パニック、そしてゾンビ」

主な展示ポスター:『ジョーズ』『ゾンビ』
恐怖映画の定番ジャンルのひとつ、それは “目に見えないものや得体の知れないものの襲来” です。その最たるものがジョージ・A・ロメロ監督が生み出した “ゾンビ” ! これを機に映画界にゾンビ作品が増えていきます。

■第4章 1960s-1990s より鮮烈に、より残酷に「オカルトとスプラッター」

主な展示ポスター:『サスペリア』『クリスティーン』
60年代後半から増えてきたのが、残酷描写を中心とするオカルトやスプラッター。巨匠ダリオ・アルジェントの代表作にして、イタリアン・ホラーの金字塔ともされる『サスペリア』は日本でも社会現象となりました。

■第5章 日本の恐怖映画(1) / 第6章 日本の恐怖映画(2)

主な展示ポスター:『四谷怪談』『怪猫赤壁大明神』『美女と液体人間』『電送人間』『女吸血鬼』『血を吸う薔薇』『犬神家の一族』『八つ墓村』『呪怨』『牛首村』
日本に古くから伝わる怪談映画をはじめ、透明人間をはじめとする “変身人間” 、吸血鬼、ミステリー文学の映像化作品などをセレクト。今や一大ジャンルとなった「Jホラー」もバッチリ網羅しています!

【大ヒット作『ミッドサマー』も】

世界各国で生まれたホラー作品のポスターが一堂に会す光景は圧巻。

そのほか特別コーナーとして、中国・韓国・東南アジア諸国のホラー作品、『ミッドサマー』をはじめ新世代の監督による欧米発の恐怖映画コーナーも設置するらしく、ホラー好きとしてはワクワクが止まりません。

怖いから見たくない、でもやっぱり見てみたい……! そんなジレンマと戦いながら恐怖映画の世界に浸りましょう♪

参照元:プレスリリース国立映画アーカイブ
執筆:田端あんじ (c)Pouch