今回記者が降り立ったのは、2007年に大規模な抗議デモが勃発したことでも記憶に新しいミャンマー(ビルマ)の旧首都ヤンゴンです。
ヤンゴンってどんな街なんだろう? 長年の軍事政権の支配により見どころは寺院ぐらいじゃないか……と思っていたら、インドや中国などの文化が入り交ざって興味深いことだらけ! 人々はピュアで優しく、観光客としてはなかなか居心地の良い都市です。
街を歩いていてまず目を見張るのが美しい建物の数々です。多くはイギリス領時代の影響を色濃く残し重厚で趣があり、また、ヤンゴン市内に林立するアパートもレトロで風情たっぷり。アンティーク調の建物などが好きな方はきっとたまらないはず!
というわけで今回は、そんなレトロなアパートに入っている、まるでお人形のために作られたかのような、箱庭(ミニチュア)みたいに小さくてカワイイお店たちをご紹介します。
「小さな空間に広がる独特の世界」
古いアパートの1階には、たいてい雑貨や駄菓子などの小さなショップが開かれ住民たちが商いをしているのですが、ひとつひとつのお店が、まるで箱庭のように可愛らしくみえます。中で働いている店員さんも、すっかり雑貨に溶け込んで良い感じ!
カメラを向けると、最初は顔を手で隠して「恥ずかしーッ」とアピールしながらも、そのうちハニカミながら撮影させてくれるミャンマーの優しい人々に感謝です。ヤンゴンのアパート郡に、ミャンマーの人々の息遣いを感じながらご覧あれ。
******ミャンマー(ビルマ)現状/ 記者の視点から******
2007年の抗議デモでは、僧侶や市民、そして日本人ジャーナリストの長井氏がミャンマー軍の兵士に撃たれ犠牲になるなど、世界中に衝撃と深い悲しみを与えたことでも記憶に新しい。
あれから数年。日本でニュースを通して垣間見るヤンゴンは、軍事色がどんどん薄れているようにみえました。
いったい現在はどうなっているのかな……? と気になっていたのですが、今年1月下旬のヤンゴン市内を歩いてみたところ、銃を持ってうろつく軍人などは見当たらず、人々の暮らしは平和のようです。
地元の人によると、「完全に諍いがなくなったわけではないけれど、今は軍事政権と民間が手をとり合って一緒に街づくりをしようとしている」ところなのだそうです。デモ当時を思い出すと、あんなに頑なだった軍事政権がよくぞこの数年で方針を転換できたとこれまた衝撃を受けます。
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(取材、写真、文=メル凛子)
▼レトロなアパートメントの1階に入っている小さなお店。
小さい空間に色々なものが入っていて、なんだかお人形のおうちみたい。
▼多くのモノで覆い尽くされた市場
▼市場の外では人々がゆったりと過ごしている
▼ヤンゴン市内の路地ならどこにでもあるオープンテラス。
お人形が使うようなプラスチックのテーブル&イスと、
そこに置かれたキュートな茶器が可愛すぎる。
ここで、男も女も夜がふけるまでお茶を飲みながら語らい合っている
▼お坊さんも床屋へ。ミャンマーの床屋は壁がなくオープンなところが多い
▼アパートメントの路地。子どもたちが蹴マリしてたりします
▼いい顔してる! 人々も味があります
▼味のある中華系レストラン
▼大衆レストラン前に置いてあるテーブルの下で、ワンコ呑気に眠る
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