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私(記者/ 32歳独身女子)は最近のアニメをほとんど知らない。ましてや、アニメのコスプレなどハードルが高すぎてしたことがない。コスプレをしたことはあれど、せいぜいハロウィンでの白雪姫止まりでありました(至極、無難)。

そんな記者が、ミャンマー(ビルマ)のコスプレイベントに参加しようと決意したのは、単なる国際交流のためではありません。

実は実は、ワタクシ……アニメのコスプレイベントで盛り上がるコスプレイヤーのみなさんたちのことが、密かに羨ましかったのです! 私も皆さんのように変身してみたいッ!!

だけど、さすがに日本のコスプレ・レベルは高そう。いきなり参加すると物怖じして楽しめないかもしれないと思いまして、海外で初コスプレをしてみることにしました

さて、いったいどうなることやら。

というわけで今年1月下旬、ミャンマー(ビルマ)のヤンゴン市内で開催されたコスプレイベントに潜入。途上国のコスプレイヤーといえど、なかなかのハイ・レベルらしいという話を耳にして、やっぱりビビリまくり。そもそも私のコスプレは、コスプレになっているんだろうか?

え? 一体何のコスプレをしたか、と?

せっかく海外で行われるコスプレイベントですから、日本人らしく和服のキャラクターに変装してみたんですよ。日本人が和服を着れば初心者の私でもマシなコスプレになるかと思いまして……一度も観たことがないアニメのキャラになってみたんです。

えーと、名前はたしか、高杉晋助さんだったと思います。ええ、江戸時代に実在した長州藩士に高杉晋作さんがいるのですが、その人物がモデルかどうかはイマイチ確信が持てず。なぜならば、実在の高杉さんの見た目が柴犬だとすれば、アニメの高杉
さんはウルフ(例えばの話です)。アニメの高杉さんは髪の毛がフサフサで、乙女心を惑わしそうな鋭い眼光がたまりませぬ。

ちなみに彼が活躍されているアニメの名前は「銀魂」。ギンコンと読んだら、アニメ通の同僚にせせら笑われました。正式には「ギンタマ」というのだそうです。まるでクイズのようですね。

さて、コスプレ会場にソワソワしながら入って行くと、いるいる! いるじゃないのッ! ヤンゴンのコスプレーヤーたちが!! しかも、なかなかのクオリティだよ! すごおおい!!!

こうなると、自分のなりきれてないコスプレに、ますますいたたまれなくなりまして退散しようとクルリと後ろを向いたときです。思いもよらぬことが起こったんですよ!

「タカスギ!」

最初は自分が呼ばれたことも気づかずボーっとしていたのですが、熱心にこっちに手を振る、バスケアニメのコスプレをした爽やかなミャンマー人のイケメンがいるじゃないの! 自分が高杉晋助だってこと、すっかり忘れてた! そして、わかってくれたミャンマー人がいる! なんという奇跡! 自分で言うのもなんだけど、まったく似てないのに!

とはいえ、私は高杉晋助のキャラクター性を知らない。もちろんプロフィールをチェックしていましたが、アニメ自体を観たことがないので、いったいどう反応していいか皆目検討がつかず。

え、えへ、えへ……と、究極に格好の悪いヒキつり笑顔を向けると、ミャンマー人も苦笑いして遠ざかってゆきました。

そして「タカスギ」と呼ばれたのは、残念なことにこれが最初で最後でした。コスプレ会場に参加していた若きミャンマー人たちのほとんどは、最近のアニメ動画をネットで観ていて色々と物知りですが、「銀魂」はミャンマーのネットで観ることができないのか、知る人はほとんどいないようです。タイトルを伝えても、「それ何のアニメ?」って聞かれたくらいですから。

ところで一般の参加者国籍ですが、ほとんどがミャンマー人で、なかにはタイからの参加者もおりました。タイって本当にアニメ&コスプレが浸透してるなあ、と実感した次第です。

というわけで私の初コスプレは、最初から最後までなんだか微妙な感じで終了。アニメにご興味のないかたも、たまに変身してみると実にストレス発散になっていいですよ。

※銀魂ファンのみなさん、ワタクシめの高杉晋助コスプレが似ても似つかずかたじけない。

(取材、文=メル凛子/ 写真=Pouch)

▼笑顔……っていうのもなんか違うしなあ、
どんな表情したらいいかわからないでげす

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▼相変わらず、どんな顔&ポーズしたらええかわからん……
ちなみに剣(適当なデザイン)はダンボールで自作したもの
(記者の隣の男は同僚である)

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▼以下、ミャンマーコスプレイベントの全貌でーす!

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▼ちなみにイベント会場で出店していた和食レストランの料理

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▼ミャンマーで飲む味噌汁、とても味わい深い!
たこ焼きもなかなかです。

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▼サーモンは……冷凍のようですが、うーむ……。
ミャンマーは海に囲まれているのに、魚介類は全般的にイマイチなのが残念><

生魚も生肉も炎天下(もしくは常温の建物内)で売りさばくので、
そりゃあ味も劣化するというものです。
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▼日本のオタ芸を連想させる、ミャンマーのプチ・オタク軍団
すごいノッてる!

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▼タブレットも、裕福オタク層には浸透している様子。
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▼イベント開始前。
このように、ヤンゴンの通路を歩いてやってくるコスプレイヤーたち。
アニメは世界を結ぶ! そんな感じでした

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