パソコンで文章を書く一番のメリットは、スピードの速さと修正や編集の楽さではないでしょうか。手書きする機会がめっきり減った感のある最近では、作家の方々もパソコンベースでの仕事が主流になっているそうです。
そこで本日ご紹介したいのが「世界古典文学の手書き原稿たち」。時として長大なこれらの作品は、もちろん紙とペンで書かれています。当たり前ではあるけれど、歩みを止めて少し考えたい気持ちにもさせられます。
ご覧頂くのは、『グレート・ギャツビー』(スコット・フィッツジェラルド)、『星の王子さま』(サン=テグジュペリ)、『ハックルベリー・フィンの冒険』(マーク・トゥウェイン)、『嘔吐』(ジャン=ポール・サルトル)、『審判』(フランツ・カフカ)……などなど、そうそうたる世界文学の傑作たち。
オリジナル原稿には、どれも加筆修正や削除、校正のあとが生々しく残されていて、創作の苦労がうかがわれます。字体も神経質そうなの、大ざっぱなの、スタイリッシュなのといろいろあって面白い。眺めていると、どこか作者の性格が伝わってくるよう。
ひときわキッチリ書かれた『地下の国のアリス(不思議の国……の原型)』(ルイス・キャロル)には、作者直筆の挿し絵も。これはもともとが、友人である少女アリス・リデルにプレゼントしたオリジナルのお話だったためです。贅沢!
そんな興味の尽きない手書き原稿の世界を、ぜひお楽しみください。それにしても、発想、メモ、下書き、清書、と全て手書きするのは、実に厖大なエネルギー! 作家の苦労は今も変わらないはずですけど、やっぱり感服してしまう!
(文=黒澤くの)
参照元:Flavorwire.com
▼『グレート・ギャツビー』(スコット・フィッツジェラルド)
▼『星の王子様』(サン=テグジュペリ)
▼「ハックルベリー・フィンの冒険』(マーク・トゥウェイン)
▼『八月の光』(ウィリアム・フォークナー)
▼『怒りの葡萄』(ジョン・スタインベック)
▼『嘔吐』(ジャン=ポール・サルトル)
▼『ダロウェイ夫人』(ヴァージニア・ウルフ)
▼『クリスマス・キャロル』(チャールズ・ディケンズ)
▼不思議の国のアリスの原型、『地下の国のアリス』(ルイス・キャロル)
▼シャーロック・ホームズ『バスカヴィル家の犬』(コナン・ドイル)
▼『ボヴァリー夫人』(ギュスターヴ・フローベール)
▼『審判』(フランツ・カフカ)
▼『人間の絆』(サマセット・モーム)
▼『千夜一夜物語』の最古のアラビア語写本
▼『断頭台への招待』(ウラジーミル・ナボコフ)
▼『ノートル・ダム・ド・パリ』(ヴィクトル・ユーゴー)
▼『楽園のこちら側』(スコット・フィッツジェラルド)
▼『ジェーン・エア』(シャーロット・ブロンテ)
▼『君主論』(ニッコロ・マキャベリ)
▼『失われた時を求めて』(マルセル・プルースト)
▼『説得』(ジェーン・オースティン)
▼『ユリシーズ』(ジェイムズ・ジョイス)
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