記者が先日パリへひとり旅に行ってきたときのこと。
短い滞在時間ながら、昔から憧れだったパリをそれはそれはルンルン気分で散策していたのです。移動にはマップを見ながらではありますが複雑なメトロもなんなく駆使し、なんだか気分はすっかりパリジェンヌ!
ところが、そんな記者の “無邪気なパリ気分” をすっかり喪失させてしまう悲しい出来事が起こったのです。
メトロのホームで電車が来るのを待っていると、チラリと視界に入る自動販売機。どうやらドリンク類を扱っているようです。
そのとき、ふと、「フランス生まれの柑橘系炭酸飲料『オランジーナ』は、日本で売られてるものとは味が違う」という日本で得たウワサが、頭をよぎったのでした。
そうだ、フランスに来たんだから飲んでみなくちゃ。自販機にオランジーナがあったらぜひ買ってみようと思い、扱われている商品を確認してみると……。さすがはパリ、そこにはパリっ子に大人気のオランジーナがたくさん補充してあるではないですか!
ちょうどホームに入ってきた電車を気にしつつも、「パリの自販機も使ってみたいし、ぜひここで購入してみたい!」とやたらと意気込み、電車を一本遅らせる覚悟で表示されていた金額2ユーロ(約255円/6月26日現在)を思い切って投入してみたのです。すると……。
で、出てこねえぇ!!
10秒まっても20秒待っても1分待っても出てきやしない。「コインを戻す」ボタンを執拗にガチャガチさせてもお金が出てくる気配はなく、オランジーナも出てこず。
なんとか、なんとかならぬのか〜!! だれかおらぬか!! だれかぁ〜〜!!! だれかああぁ〜!!!!
慌てふためきながら「呼び出しボタン」を探すも、どこにも見当たらず。もうそれ以上は、スッパリとあきらめるしかなかったのでした。泣き寝入りでござる。
ひとり自販機と格闘したあとで、電車が出てしまったあとのホームにひとりたたずむ記者。もしかして、何%かの確率でわざとお金も商品も出さない仕組みになってるんじゃないか。なんて、真っ黒な妄想をもんもんと始める始末。もうパリジェンヌ気分どころじゃない。むしろ、やはりどうしたって私は日本人なのだな、パリジェンヌにはなれぬのだな、と、とても切ない気分になってしまった。
・海外の自販機はトラブルが多いらしい
帰国後、パリ留学経験者にお話を伺ってみると、やはり記者と同じような体験をしたという。日本の自販機もごくたまにトラブルはあるけれど、これはひょっとすると、やっぱり海外の自販機はトラブルが多いのではないかと確信したのでした。
・海外で自販機を使用するときは寄付(または募金)する覚悟で
次に海外の自販機を使用するときは、その国の自販機メーカーに寄付をする覚悟で使用しよう、と決心した次第です。こうして集まった寄付金で、より精密な自販機になるよう開発して欲しい。そして記者のように嘆き悲しむ人が減るように、と。
(写真、文=メル凛子)
▼凝りもせずに再び “自販機のオランジーナ” に挑んでみた。
今度はなんとか買うことができてホッとしたでござる。
ちなみに気になる味は…!! 後日紹介するなりよ♪
▼自販機と格闘するアジア人を遠くから見守るパリの皆さん
みてる!
ひぃ〜、みてる!!
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