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海老餃子(450円)「餃子の王様なのに海老ニラ蒸餃子には負けてます。」
海老ニラ蒸餃子(450円)「海老餃子と同じ値段だから勝つのは当然!」
フカヒレ餃子(540円)「忘れないでくれよ~。」
海老フカヒレ餃子(600円)「フカヒレ餃子にはごめんなさい」
五目蒸餃子(480円)「やめようかな。餃子の種類が多いから・・・」

上記は筆者の妄想ではありません。ネットで偶然見つけた中華料理屋「中華街」のホームページに記載されていたメニュー紹介の一部を引用したものです。

このほかにも、メニュー紹介の常識をくつがえしかねない紹介文の数々を読んだ筆者。「え、ここ大丈夫なの?」と不安になりながらも好奇心の方が勝ってしまいまして……。

ということで、とても個性的なホームページを公開している中華料理屋「中華街」さんに行ってきました!

場所は、JR吉祥寺駅の北口改札を出て、駅を背にして右手側をずっと直進。左手側に細い路地がたくさん見えるのですが、その一角にあります。

店舗があるのは吉祥寺だけど、お店の名前は中華街。これには深いワケがあるらしく、

私が日本に来てから、十数年吉祥寺で仕事をしていました。友達も沢山できました。皆さんを横浜中華街に案内するのは、義務でもないのに、月2、3回は頻繁でした。グループ別なので、皆さんは年に一、二回の喜びで、だんだんと私の憂痛になり、中華街が近くにならないかなと夢を見てました! バブル崩壊、夢実現!(ホームページより原文ママ引用)

……だそうです。いちいちツッコミ入れていたら記事全体で1万文字を超えそうなので止めます。

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そんなこんなで店に到着。いかにも「中華!」といったたたずまいにひるむ筆者でしたが、なんとか入店。
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席について早々、箸袋を見て笑ってしまいました。

「定休日:毎年2月30日・31日」

って、ないよもとからそんな日は。

ちなみに、吉祥寺店なのに武蔵境店と書かれているのですが、ジョークではなく実際に武蔵境に支店があるそうです。
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とりあえずビールを注文し、目星をつけていたメニューも注文。
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お店のメニュー表にはホームページに書かれていた説明文はなかったので、食べたメニューの紹介文はホームページより引用します。

■1品目:餃子-「ほんとは480円です。人気だから280円にしました。明日より380円に致します。」
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メニュー表には「380円」と書かれています。「明日」の概念が崩壊しそうです。

肝心のお味の方ですが……とても美味しいです! 「しょうゆや酢はつけないでください」と店員さんに言われたのですが、確かに餃子自体に味がしっかりとついていて具と皮のバランスもよくニンニクも効いておりビールが進みます。正直、今まで食べた餃子の中で一番美味しかったです!

■2品目:海老ニラ焼餃子-「オーダー入るたびに悩みます。作るの面倒だから・・・(600円)」
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薄目の味付けで……なんというか、「あ、ホントにメンドクサイと思いながら作ってるんだろうな」というお味でした。

■3品目:えびせん-「ただのえびせんでしょう(250円)」
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本当に、ただのえびせんでした。

■4品目:鳳爪-「読める人しか注文したらいけません(480円)」
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「もみじ」と読む(のだとスマホで調べて知った)ので、店員さんにドヤ顔で「もみじ下さい」と言おうとメニューを指差し「あのー……」と言った瞬間に「もみじ1個ね」と店員さん。読めなくても注文できるようです。
お味の方ですが、骨が多くて身はあまりなく、甘辛いタレが絡んだ厚い衣でビールを飲む感じです。

■5品目:レタスボイル-「名前募集中です。売れやすい、よい名前をつけてください。(700円)」
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サッパリした料理を想像していましたが、ボイルされたレタスにごま油がたっぷり和えられていました。シャキシャキした食感がクセになります。
名前募集中とのことなので、色々と考えた結果、「温かい緑のモザイク」がイイと思いました。お店の方、ぜひ使ってください。

■6品目:海老チリ-「洪さんの一番嫌いな料理です。(980円)」
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洪さんて誰やねん、と思い店員さんに聞いたところ、店長さんらしいです。
嫌いってことは美味しくないのかな? と心配になりましたが、エビはぷりぷりだし甘みの強いピリ辛味がお酒とよく合います。しかもエビはブラックタイガーを使用しているとのこと! この値段でよく出せるなぁ……。(偽装は一切していませんと念を押されました)

■7品目:海老玉子-「俺は大好き(800円)」
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俺って誰やねん、と思い店員さんに聞いたところ、店長さんらしいです。
大好きってことは美味しいのだろう! と期待に胸を膨らませましたが、期待以上のお味でした!! ごま油の風味とシンプルな塩味にエビ(こちらもブラックタイガーです)のうま味が加わり、それらを玉子が優しく包み込んだ、まさに女子が大好きな味!! これは来店した際には餃子とともに注文すべき逸品です!!

【最後に、店長さんにお話を伺いました】

海老チリが大嫌いな店長の洪さんに、「ホームページのメニュー紹介には、どういった意図があるのですか?」と尋ねたところ、

「ホームページの文章は、ウェブ担当の人がメニュー名を読み上げ、それに僕が直感で言ったことを掲載されたんだ。僕は偽りが嫌いで、思ったことをそのまま伝える。海老チリ大嫌いだから、お客さんが海老チリ頼むと『嫌だ! 作りたくない!』とか言うし。正直、中華料理に関しては、俺が世界で一番知ってるよ。質問があったらいつでも来てよ!」

とのこと。

ホームページよりキャラが濃い店長の洪さん。普段は武蔵境店にいらっしゃるそうです。

ということで、みなさん! 意外にも本格的な中華料理屋さんだった、吉祥寺もしくは武蔵境の「中華街」に足を運んでみてはいかがでしょうか? その際、事前にホームページをチェックするのは必須ですよー!

参照元:中華街
取材・撮影・執筆=シマヅ/撮影サポート=友人 (c) Pouch