この夏、山梨県~静岡県のほうに旅行に行ったのですが、事前に情報収集をしているときに静岡出身の人から耳にしたのが「ゴミハッチン」なる言葉。

「家族連れならゴミハッチンがいいかも」って言われたんですが……何その呪文のような響き! 調べてみたところ、静岡県・愛知県・山梨県という3県で展開する「五味八珍」なるローカルファミレスがあることが判明。

どうりで東京暮らしの自分は知らないわけだ。「せっかくなので行ってみよう!」ということで今回行ってみたのですが……友達が「家族連れなら」と勧めてくれた理由も納得。この五味八珍で、小さな子どもを持つ親ならウルウルと来てしまいそうな、とっても心あたたまる呼びかけを見つけたんです!

【“中華なのにどことなく和風”が落ち着く五味八珍】

2018年8月現在、静岡県・愛知県・山梨県に直営43店舗を展開中という五味八珍ですが、私たちが行ったのは山梨県にある富士吉田店。中華のファミレスと聞いていましたが、外観はなんとなーく和風っぽい雰囲気。よくあるロードサイドのファミリーレストランといった感じ。

【子ども連れにうれしいメッセージ】

入店時、子ども連れの自分が目を見張ったのは、お店に入ったところに掲げてあったこのメッセージ。

「お子さんは散らかすことの名人です。私達も幼い頃はそうでした。テーブルの上の席や周りの汚れ等を一切お気になさらないでください。私共店の者がかたづけます。私共の店にいらした時ぐらいゆっくり召し上って下さい。お母さん!」

【子連れの外食は気を遣う、だからこそ嬉しい】

我が家の子どもたちはすでに自分で汚さず食べられる年齢になりましたが、赤ちゃんや幼児を連れている親は外食ひとつもとても気を遣うことと思います。

テーブルの下に食べ散らかしてないか、騒いで周りの人の迷惑にならないかなど気にかけながらご飯を食べさせて、自分の食事は後回し。そうしてできる限り注意をしていても、飲食店でのマナーの悪い家族連れがネットで話題になると、さらに肩身が狭い思いを感じてしまう人も多いはず。

そんなときに、お店からのこんな言葉を目にしたら……本当にほっとするしうれしくなりますよね。とても素敵なメッセージだなと思いました。ただ、子どもの世話は母親だけの役割ではないので「お母さんへ」とだけでなく、「お父さん!」もぜひ……。

このほか、子どもメニューもいろいろ用意されていたり、待っている間に子どもに塗り絵セットを持って来てくれたりなど、とても家族で訪れやすいお店になってました。

【メニューはどんな感じ?】

ちなみに「五味八珍」のメニューはというと、いたってよくある中華料理のラインナップ。ラーメンにチャーハン、焼きそば、マーボー豆腐、中華丼などなど。

和風っぽい雰囲気とメニューのオーソドックスさのおかげで、初めて入ったのにぜんぜん“初めて感”がない……!

私は五目焼きそば、夫は五目チャーハンをオーダー。運ばれてきて驚いたんですが、一人前にしてはけっこうなボリューム。ガッツリ系なので、食べ盛りの子どもや働き盛りの男性でもじゅうぶん満足できそう。お店にいたのは平日のお昼どきでしたが、ガテン系らしき方たちも多く入ってました。

【ご当地グルメの浜松餃子も!】

そして、五味八珍の名物とされるのが「浜松餃子」。餃子自体は中華料理屋さんならまずありますが、ご当地グルメの浜松餃子が食べられるのは静岡ローカルチェーンならでは! ここはやっぱり頼むしかないっ!!

ぎゃー、これまたボリュームすごいー! このビッグサイズの餃子が12個で税込529円って安いと思うの……。


味はというと、五目焼きそば、チャーハン、浜松餃子ともにこれまたオーソドックス! なんだかこの安定したオーソドックスさがホッとする感じで、私は気に入りました!

【五味八珍は静岡、山梨、愛知にしかないよ!】

あとで静岡県出身のロケットニュース24編集部のSさんに尋ねてみたところ、

「五味八珍は東京でいえば日高屋的な存在。ハンバーグのさわやかほどの人気はないけれど、地元に帰ったら行く」

とのこと。日高屋のたとえ、絶妙! ズバ抜けておいしいというわけではないけど、いつ食べてもそれなりにおいしいし、近くにあれば行く。日高屋のファミレス版って感じでしょうか。

ふだんは行くことのできないローカル店に入れるのも旅行ならではの楽しみ。静岡や山梨、愛知をおとずれた際は皆さんも五味八珍、行ってみてはいかが?

参考:五味八珍
撮影・執筆=鷺ノ宮やよい (c)Pouch