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「な、なんじゃこりゃ~! どう見ても近所にありがちなしょうもない光景なのに、でかい指が写ってる。一体どういうこと!?」と混乱された皆さん、落ち着いてください。こちらは「情景師」荒木智さんの作品で、超絶リアルな1/35サイズのジオラマなんです。

信じられん! こちらの作品、ご本人いわく、この写真はあくまで制作過程でのお試し撮り。 こ、これ、すでに十分完成形だと思うんですけど…!? 完成形はどんな出来映え?

実はあの大ヒット映画がモチーフ

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ゴミ捨て場の完成写真はどこからどう見てもありふれたゴミ捨て場の風景写真。とてもジオラマだとは思えない仕上がりです!

しかしなぜにゴミ捨て場? しかもちょっと海外チック? そう思った方も多いはず。その理由は、こちらの作品、実はもともとバットマンの映画「ダークナイト」に登場するゴッサムシティのジオラマを作るプロセスの中のひとつなんだそうです。なるほど~ 作品に漂う退廃的な雰囲気はそれゆえなんですね!

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作品は本当に細かく作ってあり、缶がペシャンとつぶされているところや、びしゃびしゃと汚水が広がったところまで再現されています。驚くほど小さいのにバドワイザーやハイネケンの缶の模様もそれとわかるように描かれていて……、もう脱帽というほかない!

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【リアルすぎるがゆえにバトル勃発】

この、あまりに精密な「指の写ったジオラマ写真」は、Facebook上で世界中に拡散され、海外勢のバトルが勃発!「これは合成写真だろ!」「バカ! これは模型だろ!」「オマエにはこれが模型に見えるのか」「どう見てもフォトショです。ありがとうございました」等々のやりとりがあった模様。

荒木さんご本人が「私が作者です。これは1/35サイズのジオラマです」と説明を試みるも、華麗にスルーされるほどの事態に! でもみんながアツくなっちゃうほど驚いた気持ち、よ~く分かりますよね! その結果、アメリカやイギリス、ドイツなどのメディアから連絡がきて、記事になったそうです。
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【すごすぎる完成度! ゴミ捨て場は最終的にはこんな作品に!】

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そして最終的にできあがったゴッサムシティの全貌はというと、バットモービルまでミニチュアになっちゃって、壁の落書きも本格的。作品全体から退廃的な雰囲気が出まくり、映画「ダークナイト」の音楽が頭に響いてきそうです。 ゴミ捨て場はほんの序の口だったわけですね!

【ご本人のブログでは作業過程や、他の作品も見られちゃう!】

荒木さんは他にもたくさんの作品を製作されていて、更には作業過程までブログで公開しちゃうふとっぱら! ゴミ袋のミニチュアは、本物のゴミ袋を切って、新聞を入れて作っているそうです。文字の大きさから判断しても、そうとうに小ちゃい。
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また、ゴッサムシティだけじゃなくアンコールワット等、荒木さんが「情景師」を名乗っているのがよくわかる、雰囲気のあるすてきな作品がブログにはたくさん載っています。「もっと見たい!」と思った方は、ぜひとも荒木さんのブログへ! 
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【自分の目で確かめないと、ジオラマだなんて信じられない……という人に朗報!】

さらに、「実物が見た~い!」とか「うーん、なんと言われてもフォトショだと思う! 自分の目で見るまでジオラマだなんて信じられない」と思った方! 朗報です。

10月25日(土)から巣鴨のさかつうギャラリーさんにて、荒木さんの作品展が開かれます! 関西方面の方は、11月1日(土)からのモデラーズエキスポ2014もありますよ。ぜひ足を運んでみてはいかがでしょう? 記者も見に行きたいです〜!

<作品展>
・さかつうギャラリーさんでの個展情報
情景師 荒木智 作品展 ~昭和ミニチュア情景展凱旋企画~
会場:さかつうギャラリー
日程:2014年10月25日(土)~11月9日(日)
(定休日:木曜日)
時間:10:30~19:00
入場料:無料
URL:sakatsu.jp

・モデラーズエキスポ2014情報
会場:大阪南港ATC 10階デザインギャラリー
日程:2014年11月1日(土)~11月3日(祝日)
時間:11:00~18:00
入場料:無料
URL:modelersexpo.com

画像提供:「情景師」荒木智さん
執筆=山川ほたる (c) Pouch