日本映画界の至宝、映画監督の園子温さん。「愛のむきだし」「冷たい熱帯魚」「ヒミズ」など、愛とエロス&バイオレンス、人間の欲や業に徹底的に向き合った園監督の作品は、見る者の心の底にしまってあったものを、無遠慮に手でわしづかみにするかのような、激しく揺さぶられる名作ばかりです。
そんな園監督の最新作「ラブ&ピース」が、6/27(土)より全国ロードショー。
気になるストーリーはと申しますと、監督が手がける同名の絵本「ラブ&ピース」を原作にした「血が出ない! 誰も死なない! エロくない!」愛と夢と希望に満ちた感動のエンターテインメント。しかも怪獣特撮映画(!)となるようです。あの園監督が、怪獣映画……意外すぎるよ!
【タイトルからして園子温監督作品っぽくないぞ……?】
タイトルが「ラブ&ピース」ってところも、これまでの同監督作品からは想像もつかないワードでございます……。というかこの時点では、一体どんな映画なのか想像もつかないお!
【映画「ラブ&ピース」あらすじ】
長谷川博己さん演じる、うだつの上がらない日々を過ごすサラリーマン、鈴木良一。ある日良一は、デパートの屋上で1匹のミドリガメと目が合い、運命的なものを感じます。あきらめたロックミュージシャンへの道、そして踏み出せないままでいる恋。自分の人生を取り戻すために必要な最後の欠片(ピース)はまさか、このミドリガメ……?
【超展開に次ぐ、超展開】
とまあこのように、一見ほっこりストーリーかと思いきや、次の瞬間予想もつかない超展開を繰り広げてゆくアグレッシブさは、まさに園監督流。「崩壊する東京の街に巨大化した “LOVE” =愛の怪獣が東京の街に現れる」といった流れも、ぶっ飛びすぎて、ただただ唖然。その全貌がまーーーったく想像できませんが、期待だけはどんどん高まり続けていくよ……ああ早く、大スクリーンで体感したいっ!
【原作本も発売されるって~!】
そしてここでもうひとつ、嬉しいお知らせ。同作の公開を記念して、映画の原作本となる「ラブ&ピース」(幻冬舎)が5月27日(水)に発売されるんですって!
【まさか園監督が “絵本” を手掛けるとは】
新作映画の原作本ですが、こちら、普通の原作とはちょっぴり異なるの。なんと絵本。大事なことなのでもう1度言わせていただきますが、人間の業や、愛、欲望を描くあの園監督が絵本を手掛けているのですよ……!
【映画を観る前に読んでおきたいっ】
園監督本人描き下ろしの油絵など、力強い絵画に詩のような言葉がのった、鈴木良一とミドリガメ・ピカドンの出会いから始まるストーリー。
さらに、監督が自主映画を撮り始めた25年前、映画「ラブ&ピース」のシナリオを書き出した当時の監督自身を、主人公の鈴木良一に投影した私小説「鈴木良一の闇」が同時に収録された、必見の内容となっております。
映画公開前に、ぜひともチェックしておきたい1冊。園監督作品のファンであるという方はもちろん、今日初めて園監督を知った!というあなたも、手にとってその独自の世界観に触れてみてはいかがでしょうか。
参照元:映画 「ラブ&ピース」ニュースリリース、映画「ラブ&ピース」公式サイト 、YouTube / 映画「ラブ&ピース」予告編
執筆=田端あんじ (c)Pouch
▼映画「ラブ&ピース」予告編 映画も本も楽しみっ♪
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