疲れた心と体を、ふわ〜っと癒してくれる温泉。シーズン真っ盛りなのに、今年に入ってからまだ温泉には行ってなかったぁ! 温泉に行きたい!! どこでもいいから、とにかく行きたーーーーーいっ!

マレーシア旅行中、そんなことを思っていたら、マレーシアの友人から「温泉に行かない?」とのお誘いが。やっぱり思いは伝わるものなのねと、ふたつ返事で現地に足を運んでみると……。そこには、我々日本人が思う「温泉」のイメージが180度変わってしまう、はっちゃけすぎた温泉がありました

【ジャングルのなかにあるワイルドな「温泉」】

マレーシア北西部ペラ州の州都であり、美食で有名なイポー。マレーシア人の友人たちとの温泉旅行で訪れたのが、このイポーにある「ロスト・ワールド(Lost World of Tambun)」です。

ロスト・ワールドは、動物園やウォーターパークなど12のテーマパークから成る超広大な娯楽施設で、海外からの旅行者も訪れる人気の観光スポット。私たちが訪れたのは「ホットスプリングズ・アンド・スパ」という温泉がテーマの施設です。ヤシの木やマングローブが生い茂る、ジャングルを彷彿とさせる空間で温泉が楽しめるというではありませんか!

イメージ的には「箱根小涌園ユネッサン」や「スパリゾートハワイアンズ」に近い感じでしょうか。でも、この温泉はだいぶワイルドな雰囲気だけれど……!

【夜の温泉に響くクラブなみの大音響】

日中も営業しているホットスプリングズ・ナイトパークですが、「夜の時間帯には、施設全体がライトアップされて素敵」という友人のアドバイスにより、夕食後の午後8時に訪れることに。エメラルドグリーンやコバルトブルーにライトアップされた温泉は、幻想的で確かにとってもキレイ! でも、温泉って感じではないような……。

そして驚いたのが、施設内全体に響き渡る大音響! 施設内に入った瞬間から「ここは温泉なの? それとも六本木あたりのクラブなの?」と、頭が混乱。でも、常夏マレーシアの開放感からでしょうか、その大音響が妙に心地よく感じてくるから不思議です。踊りまくる……いやちがった、温泉に入りまくるぞ!

【温泉とは相容れないファイヤーダンス】

温泉を移動中、またしても爆音が !! 音のする方へ歩いて行くと、ちょうどファイヤーダンスがスタートしたところでした。大音響のなかで火を吹き散らす、とてもワイルドなパフォーマーたち。

かなり本格的だったので、20分ほど温泉を休憩してファイヤーダンスの鑑賞を楽しみました。ちなみにこちらの温泉施設では火曜日を除く毎晩、このようなショーを19時半〜と21時半〜の2部制で行っているんですよ。

【とにかく楽しい温泉】

気を取り直して、温泉を楽しむことに。施設内には、足湯やジャクジー、洞窟など、趣の異なる12の温泉があります。

定員10名ほどのこじんまりとした大きさの温泉から、25メートル以上あると思われるプールのような温泉まであり、とにかく楽しい! 家族向けの施設ではありますが、カップルや友人同士で来ている人たちも多かったです。

【水着は必ず着用します】

ところで、マレーシアだけでなく、海外の温泉は基本的に水着の着用が義務付けられているのをご存知でしょうか?

とりわけマレーシアはイスラム教国なので、イスラム教徒の男女は、ウェットスーツのような体を覆うスイムウェアの着用が好ましいとされています。でも厳守している人は少ないようで、多くの男性はパンツタイプの水着を、女性たちはTシャツを着ている人が目立ちました。

温泉の概念が覆されたし、興奮しすぎてリラックスとは程遠かったけど、人生でトップ10に入るぐらい最高に楽しい経験でした! また、ロスト・ワールドの正面にはホテルもあるので「温泉疲れ」しても大丈夫! と言っても大音響のせいで、眠れるかはわからないけど……。

参照元:Lost World of Tambun
取材・撮影・執筆=sweetsholic, june & sintee (c)Pouch

▼ファイヤーショーの様子。ノリノリすぎるだろ!

▼昔のイポーの町並みを再現した施設内の温泉ストリート。イポーグルメも楽しめちゃう

▼入場料は大人が55リンギッド(約1540円)、子どもは47リンギッド(約1320円)。こちらのチケットで、動物たちを触れ合えるナイトパークにも入場可能

▼野生児のようなファイヤーダンサーたちに催促され、無理やり記念写真。いい思い出になりました