2019年4月15日にオリックスが発表したのは、働きながら子育てに奮闘するパパとママの日常をテーマにした、第3回「オリックス 働くパパママ川柳」の入賞作品。

共働き家庭の悲哀が伝わってくる秀逸作品が並んでおりまして、クスっと笑いつつも、あまりの大変さをおもんばかってときどき真顔になってしまうんですよね。

第3回の特別審査員を務めたのは、爆笑問題の田中裕二さんを含む3名。賞金20万円が授与される大賞に輝いたのは、今年ならではの「10連休」というワードを取り入れた、みんママ(36歳女性 / 長崎県)さんの作品でした。

【大賞にふさわしい一句です!】

大賞作品は

「10連休 預け先無し 金も無し」

という、悲しすぎる一句。子どもを預けたいのに預けられない、そしてお金もないという絶望感がひしひしと伝わってくる一方で、そんな状況を笑い飛ばすかのようなユーモアも感じられます。

【ビビッときた作品をご紹介します】

大賞以外の賞はバラエティー豊かで、「優秀賞」のほか、「パパ目線賞」「ママ目線賞」「子ども目線賞」「じぃじばぁば目線賞」とさまざま。これら5つの賞に入賞した川柳の中から、わたしのハートにクリティカルヒットした作品を3つご紹介したいと思います。

パパ目線賞:
「お尻拭き 社では上司の 尻拭い」(SKかぴさん / 38歳男性 / 神奈川県)

ママ目線賞:
「繁忙期 麺・麺・丼・丼・麺・丼・丼」(高知ぜよ / 40歳女性 / 高知県)
「育休を 取った旦那に 手が掛かる」(てんとうむし / 35歳女性 / 東京都)

3つの句の中で特に好きなのは、繁忙期のご飯について一句詠んでくれた “高知ぜよ” さんの作品。わたしは独身ですが、忙しいときはどうしても、簡単に作れる麺か丼ばかりになってしまうものですよネ……。

【佳作に輝いた作品も素晴らしいです】

なお朝日新聞デジタルによる特設サイトでは「佳作」に入賞した作品も公開されているのですが、

「家事育児 上司に勝る 妻の指示」(晩婚の父 / 51歳男性 / 東京都)
「ネクタイと おんぶの紐の 二刀流」(れんきち / 22歳男性 / 千葉県)
「おみくじに 加えてほしい 保活運」(南野口輔 / 38歳男性 / 熊本県)
「イヤイヤ期 生きた魚を 掴むよう」(怪獣姉弟 / 30歳女性 / 神奈川県)

といった具合に、そのほかの賞に負けずとも劣らない名作がたっくさん! トップを決めることをためらってしまうほど素晴らしい川柳がそろっていますので、ぜひ余すことなくご覧になってみてくださ~い!

参照元:プレスリリース第3回「オリックス 働くパパママ川柳」
執筆=田端あんじ (c)Pouch