人間とコミュニケーションがとれるロボット、そんな話題やニュースが増えてきたな〜と感じる昨今。

婚活パーティーで会話を代行してくれるロボットや、バーテンダーロボットホテルでフロントを務めるロボットなど、Pouchでもこれまでたびたびご紹介してきました。

今回ご紹介するロボットも、そんな「人とのコミュニケーション」に特化したロボットなのですが……コレがまあスゴい。

なんと、採用試験の面接官をやっちゃうロボットです。

【偏見一切なし! パーフェクトな面接官】

スウェーデン、ストックホルムにある「Furhat Robotics」が開発したロボット「Furhat」は、会話の内容だけでなく、表情までも読み取って人とコミュニケーションがとれるというロボット。

あらかじめ質問事項などをプログラムしておくことで、雑談や世間話などはせず、どんな相手に対しても一定のトーンで、決められた順番どおりに同じ質問するのだそう。

ひととおり質疑応答が終わったら、相手の受け答えだけを文書化し、従業員に送信。

そうすることで見た目や性別、あるいは宗教や思想といった余計な情報を削ぎ落とし、純粋に能力だけを評価できるわけです。

【めっちゃナチュラルに喋っとる…】

プロモーション動画を見てみると、ホントは人間相手に喋ってるんじゃないか??? ってくらい、「Furhat」の受け答えがナチュラルで驚かされます。

動画に登場する女性は、イスラム教徒の女性が頭にまとう布「ヒジャブ」を身に着けています。次々に面接を受けるものの、面接官は一様に険しい表情をしており、何度も断られてしまうのですが……。

「Furhat」だけが、彼女の整然とした受け答えに対し「あなたは我々が求めている資質と経験を全部お持ちのようです。完璧ですね」と返答し、ニッコリ(!)

感極まった女性が「本当ですか? ありがとうございます!」とつられて笑顔をこぼすと……「Furhat」は「どういたしまして。光栄ですよ、ナディア」と、女性の名前を呼びかけるのです!

え、こんな気持ちのいいやりとりができるロボットがすでにこの時代に存在してるの、スゴすぎません? わたしも面接されたい(?)!!

【早ければ今年の5月に正式始動】

海外サイト「Mashable」によると、こうしたナチュラルな発声や表情を実現するために、「Furhat」は4年の歳月をかけて開発が行われたとのこと。

なんと「ディズニー」や、日本の「ホンダ」なども協力しているんですって!

開発元のスウェーデンでは、2018年10月から大手人材派遣会社「TNG」で試験的に運用されており、2019年5月には正式に「面接官」として始動することが決まっています。

さらに2020年には、英語版も運用できるようになる見込みだそう。いずれは日本にもやってくるかもしれませんよ……!?

【完全に ”あの頃の未来” やないか……】

「Furhat」の運用には、ほかにもさまざまな可能性があります。

たとえば小売業であれば、新人研修の相手として「クレーマー」の行動パターンを演じさせたり、駅構内であれば多言語対応の「コンシェルジュ」として海外からのお客さんに応対させたり。

もしかすると、いずれはディズニーのアトラクションやインフォメーション係としても登場するかも!?

なんかこう、小さい頃に思い描いたり、本で読んだりした「未来の世界」が着実に現実になってきている感ありますよね〜。あの頃の未来に僕たちは立っているのかなああぁ〜〜〜〜〜!!!

参照元: MashableFuture RoboticsYouTube
執筆=森本マリ (c)Pouch

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▼表情パターンを記憶させ、性格をプログラムするんですって!