2020年5月から「とにかく楽しいことを演りたい」というコンセプトのもと始まった友近さんのYoutubeチャンネル「楽演チャンネル」。
芸達者な友近さんならではの動画が並ぶなか、異彩を放つのが2016年、友近さんの全国ツアーで上演された舞台の動画「友近連続ライブ小説 おそかれはやかれ」です。
憑依芸をやらせたら右に出るものはいない友近さんと、脇を固める出演者も超豪華なんです!
【ひと癖もふた癖もある豪華出演陣】
「おそかれはやかれ」は、洋裁学校に行くために和歌山から大阪に出てきた友近演じる福本春代が、ひょんなことから女性初のピン芸人を目指すことになる、ドタバタ成長物語。
友近ワールドにぴったりハマる豪華出演者が脇を固めているのも、大きな見どころ。
まず、大阪で劇場を経営しており、新しい物好きで春代の面倒を見るおじさんをロバート・秋山竜次さん。おじさんを支え、大阪と古き良きものを大事にする嫁を渡辺直美さん。
そして最初は春代と仲が悪い頑固な落語家をバッファロー吾郎 Aさん、春代に恋をしてしまう近所のコックにずん・飯尾和樹さん。
賛美歌にタコ焼きあるあるをのせて歌う新進気鋭のお笑い芸人にレイザーラモン・RGさん。
このメンバーは4年前だからこそ実現できたといえる豪華さですよね。
【随所にちりばめられた朝ドラあるある】
友近さん演じる春代の性格は、まっすぐでおっちょこちょい。
取り巻く人々は義理人情に溢れ、「どっきりぷんや!」など、セリフに独自のフレーズが出てきがち、そして戦争によって運命変えられがち、など“朝ドラあるある”がこれでもかというほど散りばめられた展開となっています。
とはいえ、ただのパロディにはあらず。
最初は健気で応援したくなるヒロイン・春代でしたが、途中からヒロインらしからぬ男を狂わす小悪魔っぷりが炸裂。ふたりっきりになると、じっと目を見つめて「うち、〇〇さんとおったらほっこりするいうか、心がポカポカするんです!」という殺し文句で、誰かれ構わず、その場にいる男たちを骨抜きにして組織を崩壊させる現代のサークルクラッシャーのような存在に…!
爽やかな朝ドラの世界に、昼ドラのようにドロドロした友近さんの毒っ気がしっかり注入されているのです。
【和服で魅せる! ビヨンセダンス】
そんな魔性の女要素も持つ春代と対立するのが、女は家を守るのが昔からのしきたりだと主張をする、渡辺直美さん演じるハツおばさん。表情ひとつで笑いをかっさらう姿は、さすが世界のNAOMI WATANABE…!
独特のイントネーションのエセ関西弁も、なぜか病みつきになってしまうんです。さらに和服でビヨンセダンスを踊るサービスシーンもあって、1話10〜15分前後で全6話のストーリーながら、片時も目が離せません。これがYouTubeで見られるなんて文明に感謝感激雨嵐!!
これを見ないなんてまさに「どっきりぷんや!」と春代の声が聞こえてきそう…。
芸人として成功した春代が先輩や後輩芸人をたぶらかす続編があったらいいのに、と期待してしまう「おそかれはやかれ」を、ぜひご覧あれ!
参照元:YouTube
執筆:車寅子(c)Pouch
▼時報から始まるのも小憎らしい演出
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