(L-R) Thia (Elle Fanning) and Dek (Dimitrius Schuster-Koloamatangi) in 20th Century Studios’ PREDATOR: BADLANDS film. Photo courtesy of 20th Century Studios. © 2025 20th Century Studios. All Rights Reserved.

【最新公開シネマ批評】
映画ライター斎藤香が現在公開中の映画のなかから、オススメ作品をひとつ厳選して、本音レビューをします。

今回ピックアップするのは、人気シリーズの最新作『プレデター:バッドランド』(2025年11月7日公開)です。メンズ向けのSFアクション大作のイメージが強かったのですが、本作にファションアイコンでもあり憧れ俳優のエル・ファニングさんが出演しているのです! 凶暴なモンスターが大暴れする映画にエルが出演するなんてびっくりですよ。映画を鑑賞しましたが、彼女のフレッシュな存在感が新しい『プレデター』シリーズの力になっていたと思います!

では、物語からいってみましょう!

【物語】

高度な文明を持ち、強敵と戦い勝利することを誇りとしてきた種族プレデター。しかし、ヤウージャ一族のデク(ディミトリウス・シュスター・コロアマタンギ さん)は、最強を目指す一族の落第者という烙印を押され、宇宙でいちばん危険な惑星に捨てられてしまいます。

そこで出会ったのは上半身しかないアンドロイドのティア(エル・ファニングさん)。彼女はデクにお互いサポートしあおうと提案するのですが、彼女にはある秘密があったのです。

(L-R) Thia (Elle Fanning) and Dek (Dimitrius Schuster-Koloamatangi) in 20th Century Studios’ PREDATOR: BADLANDS film. Photo courtesy of 20th Century Studios. © 2025 20th Century Studios. All Rights Reserved.

【プレデターと上半身だけのアンドロイドの友情】

『プレデター』シリーズを久しぶりに見ましたが、やっぱり最初はプレデターのルックスのグロさにビビる!

しかし、一族からダメ息子の烙印を押されたデクは「強くなってやる!」という負けん気を見せ、ネバーギブアップ精神であらゆる強敵モンスターにひたすらぶつかっていくんです。そんな姿を見ていたら「デク、頑張んなさいよ」という気持ちになってきたりして。

Dek (Dimitrius Schuster-Koloamatangi) in 20th Century Studios’ PREDATOR: BADLANDS film. Photo courtesy of 20th Century Studios. © 2025 20th Century Studios. All Rights Reserved.

危険な惑星に次々登場するモンスター狩りにデクは大苦戦しますが、そんな中、出会ったのがエル・ファニングさんが演じるティア。顔も体も薄汚れ、なおかつ上半身しかないという衝撃のルックスですが、やっぱりかわいい!

その彼女がデクに「助け合おうよ」と提案をして、行動を共にするように。このプレデターと上半身だけのアンドロイドのバディがいいんですよ〜。ティアは歩けないので、デクにおんぶしてもらうのですが、その姿が微笑ましさというか、おかしいというか……。

しかし、ティアがデクに近づいたのには理由があったのです。

【エルが体を張って大活躍】

本作を見る前、エルはきっとプレデターに囲まれたプリンセス的な立ち位置ではないかと思っていたのですが、全然違いましたね。

プレデターと同志になるめっちゃ明るく気が強いキャラクターのアンドロイド。ほぼ上半身だけのお芝居ですが、ティアのキャラクターをしっかり印象付け、バトルでぶっ飛ばされたり、ドロドロに汚れたりしながら観客をスクリーンに釘付けにするところはさすがスター俳優エル・ファニング。

Thia (Elle Fanning) in 20th Century Studios’ PREDATOR: BADLANDS film. Photo courtesy of 20th Century Studios. © 2025 20th Century Studios. All Rights Reserved.

こんなにアクションできるんだ、とエルの底力に圧倒されっぱなしでした。

【ティアの下半身の行方と死闘にハラハラ】

デクとティアは伝説のプレデター狩りに突き進んでいきますが、バトルはハードを極め、デクとティアは全方位、敵に囲まれる展開に。もう見ているこちらはヒヤヒヤですよ。

さらに、ティアの下半身も見つかるのですが、なかなか上半身に装着できなくて、もうちょっとでドッキングというところに敵のプレデターがドスドスとぶち壊しにやってきたりして、ハラハラしっぱなし!

実はティア、巨大多国籍企業ウェイランド・ユタニ社が作り出したプロダクト。この巨大企業がプレデターのバトルに参戦してくるんですよ。この企業で主導権を握ってたのは……この先はぜひ映画館でたしかめていただきたい!

Dimitrius Schuster-Koloamatangi as Dek in 20th Century Studios’ PREDATOR: BADLANDS film. Photo courtesy of 20th Century Studios. © 2025 20th Century Studios. All Rights Reserved.

『プレデター』シリーズにエルが出演したことでファンの幅を広げること必至。皆さんに観ていただきたいのですが、プレデターの造形やネチャネチャした質感はグロめなので、一応注意喚起しておきます。 とはいえ、おもしろいことは間違いない! エルの活躍を是非その目で見届けてください。

プレデター:バッドランド
2025年11月7日(金)より全国ロードショー
監督:ダン・トラクテンバーグ
配給:ウォルト・ディズニー・ジャパン
出演:エル・ファニング、ディミトリウス・シュスター・コロアマタンギ
©2025 20th Century Studios. All Rights Reserved.

執筆:斎藤香
Photo:©2025 20th Century Studios. All Rights Reserved.