日本でも有数の茶どころとして有名な静岡県ですが、中でも静岡市は「お茶のまち」。さまざまなお茶が集まり、加工され、全国各地や海外へとまた送り出されていく「集散地」です。

そんな静岡市でさまざまな「お茶」をトコトン楽しむプレスツアーに参加してきました。日本ならではのお茶の奥深い味わいを堪能できるスポットを4つ、ご紹介いたします。

【城下で点てるお抹茶体験】

まずは静岡駅からほど近い駿府城公園へ。敷地内にある紅葉山庭園には茶室があり、庭園に面した立礼席では静岡市内の本山銘茶と清水銘茶など、季節ごと・産地別に楽しめる煎茶(650円・和菓子つき)や本山抹茶(650円・主菓子つき)を楽しむことができます。

茶室は多目的スペースとしての貸出も行われているほか、事前に申し込みをしていれば数寄屋造りの茶室で点茶の体験も可能。この日も実際に体験させていただきました。いただいたお抹茶は「御用茶」として徳川幕府に献上されていたという静岡本山茶の抹茶「安倍の花」。

作法をまったく知らないので緊張していたのですが、亭主の美しい所作に見とれつつも、やわらかなお人柄のおかげで終始リラックス。いざ自分が点ててみるとまったくお抹茶が泡立たず難しかった〜!(笑)

庭園の景色も相まって、心がフラットになるような体験でした。かつての将軍もこんな時間を楽しんでいたのかな。

■紅葉山庭園

開園時間:9:00〜16:30(入園は16:00まで)
入園料:大人150円 小人50円(団体割引、駿府城公園全施設共通券あり)
休園日:月曜日(祝日営業)、年末年始 12月29日~1月3日
TEL:054-251-0016
参考リンク:紅葉山庭園

【変わらない茶畑の風景】

安倍川沿いを北上した玉川地区にある「志田島園」は、16代続く家族経営のお茶農家さん。自宅を囲むように広がる茶園で栽培、収穫から製造、販売まで一貫してすべてご家族の手でおこなわれています。


訪れたのは秋の終わり。茶摘みのシーズンが終わった茶畑ってどんな風景なのかな、って思いませんか? 実はお茶は19℃以下になると成長が止まってしまうそうで、青々としたかまぼこ型のまま、じっと春を待つんですって。

園主の佐藤さんは日本茶インストラクターの資格を持ち、静岡市茶手揉み保存会にも所属されていて、地元の小学校でお茶の淹れ方を教えることもあるのだとか。


そんな佐藤さんに淹れていただいた茶園のお茶は旨味たっぷりで甘味があって、とてもおいしかった! 静かに日が沈んでいく山の端を眺めながらお茶をいただく時間。わさびを育てる沢の水音、澄んだ空気、深く色づいた茶畑。そんな風景がここにありました。

茶摘み体験や茶畑ツアー、茶畑を眺めながらの緑茶、ほうじ茶、和紅茶飲み比べ体験などのイベントも随時実施されています。詳細はインスタグラムのチェックを。

■志田島園

アクセス:静岡駅から車で約45分
しずてつジャストライン「川島」バス停から徒歩5分
参考リンク:志田島園Instagram@shitajimaen

【するがのお茶で「するがヌーン茶」】

静岡茶とスイーツとのペアリングを楽しむアフタヌーンティーのプロジェクトとして2026年2月まで静岡県中部地域32店舗で展開されている「するがヌーン茶(ティー)」も体験してきました。うかがったのは、「おやいづ製茶」直営のスイーツブランド「雅正庵」のカフェ。


抹茶づくしの「アフタヌーンティー プレミアム雅」がなんと、自分で点てる抹茶つきで2名分5000円という破格のお値段設定……!

製茶ブランド直営の強みを活かし、抹茶スイーツはほぼすべて自家製。いま世界的に抹茶はかなり人気で、生産地である静岡市でも品薄という状況なのだそう。そんな中、ここまで抹茶づくしのアフタヌーンティーが実現できるのは卸し問屋ならではとのこと。


濃いお茶の風味、香りと甘さのバランスが良い抹茶スイーツ、ぺろりと食べられてしまいます。抹茶セイボリーがこれまた美味しかった! 特にポタージュが絶品。野菜の旨味と抹茶のすっきりとした後味が好相性でクセになる味わいでした。

ショップが併設しているので、アフタヌーンティーを堪能したあとはお買い物も楽しめるのがうれしい。鞠福が美味しすぎたので自宅へのおみやげに♡

■雅正庵 千代田本店

〒420-0803
住所:静岡県静岡市葵区千代田7丁目1-47
電話番号:054-267-3008
営業時間:10:00~19:00
カフェ営業時間:平日 11:00~17:00(LO:16時)/
土日祝11:00~18:00(LO:17時)
定休日:元旦、研修日
参考リンク:するがヌーン茶楽天市場

【お茶とビールの運命的な出会い】

ビールとお茶の出会いも楽しんできました。静岡駅から徒歩10分ほどにある「お抹茶こんどうの食堂」。静岡ならではのお茶を地元の食材を活かしたお料理や地酒とともに提供していただける和食のお店です。


ぜひとも注文してほしいのが、日本茶インストラクターの資格を持つ大将がみずから注いで仕上げる「お抹茶ショット」と「ほうじ茶ショット」。なめらかなお茶の層とビールの二層になった色合いがきれい。


お抹茶ショットはまろやかだけどサッパリとした飲み口。ほうじ茶ショットはビールにコクと深みが加わることで黒ビールのような味わいに。どちらも新鮮な組み合わせなので楽しんでほしい〜!

いわゆる「お茶割」も、粉茶、緑茶、紅茶とさまざまな種類・お茶の品種が用意されていて圧巻。予約をすれば日本茶を主体とするアフタヌーンティーも楽しめるそう。

お食事もとてもおいしくて、自然と会話が弾むような食堂でした。静岡を訪れたらまた必ずうかがいたいです。

■お抹茶こんどうの食堂

住所:静岡市葵区常磐町2-4-5エンブルコート常磐1F
営業時間:
ランチ 11:30〜14:00(LO13:30)
ディナー 18:00〜22:00(LO21:00)
TEL:090-8130-1274
定休日:毎週木曜と第3水曜(臨時休業あり)
参考リンク:お抹茶こんどうの食堂

【のんびりしていてあったかい街】

静岡駅ははじめて降り立ったのですが、出会う人出会う人が笑顔いっぱいで、のんびりとしていて、とてもおだやかな街でした。さすがちびまる子ちゃんの地元です。


お茶はもちろん、海の幸も山の幸もおいしい穴場スポット。雪もめったに降らないあたたかな地域とのことで、寒い季節に少し足を伸ばしてお出かけするのもおすすめです。

参考リンク:お茶のまち静岡市
執筆・撮影:森本マリ
Photo:(c)Pouch