おそば屋さんにおける “冷やし系” 花形メニューといえば、「天せいろ」と「鴨せいろ」のツートップでありましょう。ともに、一般的には1000円をこえる高級品。なかなか自宅では完全再現できないからこその価格です。

ところが! 意外と「鴨せいろ」のような味は、自宅でもそこそこのレベルで再現できるというのです。証言ならびに、実際に調理してくれたのは、東京都内のお蕎麦屋さんで数年間そば修行した調理師・藤波たつお氏。

彼が作ってくれたのは鴨肉ではなく豚肉を使った「肉南せいろ」。それも、慣れれば5分足らずで完成する、メチャ簡単でスピーディーな肉南せいろそばです。作り方や材料は以下のとおり!


【材料】(1人分)
豚肉:安いバラ肉で十分です。
ねぎ:適量。7センチほどに切った長ネギを2本。つまり15センチあればOK。
つゆ:ちょっと。市販のつゆなら何でもOK。
そば:1人前。何でもOKですが、スピードを求めるならシマダヤの「流水麺」がオススメ。
大根:少々。アクセントとして大根おろしを入れます。

【道具】
鍋、ざる、大根おろし器など。

【作り方】
1:冷やし用の「濃いめんつゆ」を作り、鍋に入れて火にかける。だいたい原液1に対して水(お湯)が3。お湯で作るとスピーディー。それを鍋に入れて火にかける。
2:7センチほどに切ったネギを千切りにし、鍋に入れる。豚肉も入れる。肉に火が通ったら汁は完成。
3:大根をおろして、ギュッと握って汁気を切る。それをお椀に入れる。
4:流水麺を水でゆすぎ、ざるに盛る。
5:絞った大根おろしが入ったお椀に、汁を入れて完成!

たったこれだけです。慣れたら5分足らずで完成するのもウソではありません。また、なぜ豚肉なのかというと、「安い、油とダシが強烈に出る、その油&ダシで家庭用めんつゆの非力さをカバーできる」からだといいます。

さらに詳しく工程を知りたい方は、YouTubeに作り方の動画、『家でプロ並みの「肉南せいろそば」をメチャ簡単に作る方法』をアップしたのでご覧ください。

ちなみに藤波氏は「もちろん鴨肉で作ったら、さらに美味しくできあがります。さらに、乾麺を使ったらプロ並みになります。でも豚肉もウマい!」と最後にアドバイスしてくれました。大根おろしもポイントなので、絶対に忘れないでくださいね!

(写真、文=長州ちなみ / 調理協力:藤波たつお