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わたし待ってたの、この寒くなる季節を。私のカラダもココロも優しく温めてくれるアイツと逢える、この季節を。

そう、冬の恋人「鍋」。鍋くん……。

ねえ、鍋くんって本当にスゴイの。簡単に作れるし、野菜もたくさん食べられるし、洗い物も鍋だけでいいし……ほんといいヤツ。鍋さえあれば人間の男なんていらないって思うわ。

でも最近、ひどいことを言う人もいるの。「ひとり鍋ってマジ孤独。鍋はみんなで食べるものなのに、ヒトリで食べてるとか、聞いてるだけで冷えるわ」って……。私悔しくて! 鍋くんのポテンシャルはそんなんじゃないって、みんなに教えてあげたいのぉおお!

ひとり鍋、それは鍋と自分が濃密に向かい合う、チークタイム。ひとり鍋歴9年の私が、ひとり鍋にすると最高にウマイレシピをご紹介します! リア充ども、嫉妬しやがれ!

【ベジポタしゃぶ】

今回ご紹介するのは「ベジポタしゃぶ」です。野菜のポタージュを作って、そこにお肉をしゃぶしゃぶさせるというもの。これが、クリーミィーで香りゆたかで、お肉もスープもとっても美味しいの。

野菜もたくさん食べられるので、野菜不足のときは最適。スープも肉の脂を吸いながらどんどん濃厚になるので、〆は牛乳や豆乳などをちょいと足してクリームパスタにするのもアリです。

【材料】

<ポタージュ>
・カボチャ 1/4玉
・大根 1/3本
・昆布つゆ 適量
・豆乳 適量

<しゃぶしゃぶさせるもの>
・しゃぶしゃぶ用の豚肉
・適当な野菜(今回はブロッコリースプラウト)

ポタージュ用に使う野菜は、基本的になんでもOK。人参ポタージュでも、ポテトポタージュでも、お好きな野菜や冷蔵庫の余った野菜と相談してくだされ。私はカボチャと大根スープが好きなのでこのチョイスです。

またしゃぶしゃぶさせる野菜は、しゃぶしゃぶした肉で巻く為の野菜なので、生で食べられるものにしてください。ほうれん草、ネギ、パクチー、アボカド、湯通ししたもやし、などがいいかと。今回はブロッコリースプラウトが安かったので選びました。

【鍋スープのつくりかた】

1.鍋底から2センチほどまで水をいれる。
2.大根をスライサーなどで薄くカットして鍋にドーン
3.大根に塩を少々振って煮る(大根から水分を出す)
4.カボチャはレンジで温めて柔らかくしておく
5.柔らかくなったカボチャを鍋にドーン
6.カボチャを適当につぶす
7.豆乳を50ccほどいれる
8.めんつゆを鍋にぐるっとまわしかける
9.煮る
10.完成
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作り方をまとめると、つまり鍋に具材を入れて煮るだけ。ミキサーも包丁も使わずに作ることができます。これで料理が完成するだなんて鍋って本当に素晴らしいよね! こりゃ惚れちゃうのもしょうがないよね。

【ベジポタしゃぶの旨さ】

野菜の旨みが溶け込んだポタージュは、ほどよくドロリとしております。なので、肉をしゃぶらせるというよりは、ドロリとしたスープの中に沈めるという感じ。普通のしゃぶしゃぶならすぐに火が通るけど、ポタージュなのでゆっくり火が通ります。
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この、少しじらされている感じがいい。大人の女はあせらない。ゆっくり肉を見つめながら温め合うのがいいのさ。

肉の色が変わったら、肉にスープを絡め、野菜を巻いてパクリ。じゅわ〜と野菜の甘みと豚肉の旨みが溶けだしてきて、濃厚な旨みが口いっぱいにひろがります。また生野菜もいっしょに食べることで、後味はサッパリ。ほどよいバランスなのです。
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このまま食べるのも十分美味しいけど、ポン酢を少しつけてサッパリいただくのもアリです。

【スープはドロドロしすぎると危険】

このベジポタしゃぶには、ひとつ弱点があります。それは煮詰めすぎるとスープから水分が抜けて、煮物みたいになってしまうということ。こうなると、鍋底が「焦げつく」ことも。なので、スープのドロドロ感が強くなってきたら、お湯や豆乳などを入れて、調整してくだされ。

以上、鍋くんと私のラブラブ・チークタイムでした★

撮影・執筆=百村モモ(c)Pouch