最近、年下だと思っていた人が、実は10歳年上だったとわかってアンチエイジングに目覚めた記者(34歳)。無理して若作りをしたいわけではないけれど、なるべく老化は防ぎたい!
記者と同じようにアンチエイジングに興味を持つ女性は多いと思いますが、男性の皆さんにだってアンチエイジングは人ごとではありません。20年ぶりの同窓会で、同級生といるにもかかわらず自分だけ「さ、先生はこちらへ」とお店の人に案内されてしまう……という恐ろしい事態を想像しないとしても、体を若く保とうと考えないということは、老化へ無条件降伏しているのと同じですよ! 老人街道まっしぐら! 少しは抗おうではありませんか。
ということで、専門家の先生のお話を伺ってきました。お話をしてくださったのは、アンチエイジング(抗加齢医学)を専門にしている内科医の先生で、日本エイジマネージメント医療研究機構理事もなさっていらっしゃる、横浜クリニック院長の青木晃先生。青木先生は20年ほどアンチエイジングをご自身で実践されているそうですが、ここで皆さんに問題です。青木先生は、おいくつだと思いますか?
実は、青木先生は今年で51歳! しかもお声が若いからか、お写真よりも実際の方がさらに若く見えるのです。記者は青木先生を30代だと思っていました。アンチエイジングを語るのに、すごい説得力ですよね。
青木先生の教えるアンチエイジング(抗加齢医学)は、女性の若返りを目的とした美容的アプローチだけではなく、健康長寿のための究極の予防医学をも考えた方法なんだとか。つまり、若く見えるのではなく、体が本当に若くいられるような方法だということなのです。
■寿命決定における遺伝要因は25%
「でも、若くいられるかどうかって、遺伝が大きく影響をしてくるんじゃないの?」と思った方。実は、老化に対する遺伝要因は、たった25%しかないそうです。この数字は、一卵性双生児と二卵性の双生児との寿命の比較検討から、推測されている数字とのこと。つまり、遺伝が原因である部分もあるけれど、75%は遺伝以外のことが原因だということなんです。希望も見えてきますが、反面、若くいられなかったら自己責任ってこと! これは頑張らなくちゃね。
■アンチエイジングに不可欠な三本柱は「食」、「運動」、「生きがい」
では、具体的には何をすれば、若くいられるのでしょうか。青木先生は、アンチエイジングに不可欠な三本柱は、「食」、「運動」、「生きがい」だと教えてくれました。「運動」と「生きがい」はなんとなくわかります。運動しなければ体はなまっちゃうし、生きがいがなければ心から老いていきそう。
でも難しいのは「食」! あちこちで「これは美容に良い」だの、「これはイソフラボンが入ってるから〜」だの、「リコピンが〜」、「ポリフェノールたっぷり!」、「カリウムにたっぷりだから〜」……などと聞きますが、正直言えば覚えきれない!
そんな記者と同じ気持ちを持つ方のために、青木先生が教えてくれた簡単なアンチエイジングに効く「食」のコツをご紹介します。
■「孫子は優しいよ(まごこはやさしいよ)」と「5色」の食事をとるとアンチエイジングに効く
アンチエイジングのためには、バランスのとれた食事をとることが必要なんだそう。「そんなのわかってる! でもできないの。」という方も多いはず。一般の私たちにとって、バランスのとれた食事を考えるのは、けっこう難しいものですよね。
そんな時に有効なのが「孫子は優しいよ」と「5色」の発想。「孫子は優しいよ」とは、毎日欠かさずとりたい食事の頭文字を指します。内容は以下の通り。
「孫子は優しいよ(まごこはやさしいよ)」
ま:豆類
ご:ごま
こ:米(なるべく玄米)
は:わかめ(海草類)
や:野菜
さ:魚
し:しいたけ(キノコ類)
い:いも類
よ:ヨーグルト(発酵食品)
夕食をとるときに、朝食と昼食を思い出して、「孫子は優しいよ」の食品のうちの、とっていない食品を補いながらとると良いと、先生は教えてくれました。「まごはやさしい」は聞いたことがある人もいると思いますが、米と発酵食品が加わり、アンチエイジングにさらに効果がありそうです。
また、白、黒、赤、緑、黄の5色の食品を毎回の食事の時にとれるように意識するのも有効だとか。色ごとに食品の例を挙げてみると……、
5色の食品例
白:主食の炭水化物、キノコ、たまねぎ、カリフラワー
卵の白身、ジャガイモ、ヨーグルト
黒:海苔、わかめ、昆布、ひじき、黒ごま、黒豆、ナス
赤:トマト、にんじん、赤ピーマン、赤みの肉、マグロ、エビ、カニ、いちご
緑:緑の野菜(ピーマン、キャベツ、ブロッコリー、アスパラガス、ほうれん草など)
黄:卵黄、チーズ、かぼちゃ、納豆、みそ、レモン、グレープフルーツ、サツマイモ
確かに、5色の食品をとろうとすると、色々なものを食べることになるので、結果的にバランスがとれそうです。
いかがですか? これくらいならできるのではないでしょうか。この「孫子は優しいよ」と「5色」を意識するのと、しないのでは、大きな違いになりそうです。記者はこの食べ方をして、50歳になったときに40代に見えることを目指そうと思います! 皆さんも、ぜひこの食べ方を意識してみてください。
(文、取材=FelixSayaka)
取材協力=青木晃(横浜クリニック)
コメントをどうぞ