先日、記者が書店で表紙の帯を見るや、光の速度でレジへと持っていった一冊の本があります。それがだって、女子だもん!! 雨宮まみ対談集。帯にあったコピーをちょっと紹介しますね。

女子力のなさ、劣等感、非モテ…
同じコンプレックスを乗り越えてきた
こじらせ女子たちが考える、
「じゃあ、どうしたら幸せになれるの!?」
女子はみんなこじらせるものなんです

くっ……あまりに思い当たりがありすぎてツライ。本を読んでも、自分とのシンクロぶりに共感しまくったり過去の黒歴史が蘇ったりでたいへんでした。

非モテ、というと「喪女」なる言葉がありますが、こじらせ女子は喪女とも少し違う。「こじらせる」というのは自分の内面的な部分の話なので、実際にモテている・モテてない、美人・不美人とは関係ないのです。事実、雨宮まみさんはこれまでに何人もの男性とつきあっているし、この本の対談には元女子アナの小島慶子さんや元AV女優の峰なゆかさんといった、男性にとっての性のアイコンのような女性も出ている。

つまり、こじらせ女子というのは、女性という自意識を持て余しすぎて、そんな自分とどう折り合いをつけてよいのかわからない人、なんだと思います。

□「スクールカースト」という言葉を聞いて学生時代のトラウマが蘇る
・能町みね子、久保ミツロウなどといった人に親近感を感じる
・どうしてもイケメンがこわいと思ってしまう
・「かわいいね」とホメられたときの対応に困る。「『ありがとうございます』って言うか? この顔で」など勝手に考え、相手も引くほど否定するという超ネガティブ行為に出てしまう
・モテない自分を卒業しても、心から喪女のメンタリティが抜けない
・媚びとかはカワイイ女の子がやるもので自分がやっても気持ち悪いんじゃないか、みたいな恐怖心がある
・好きな男性を振り向かせるなんて無理。できるのは、特攻隊のごとく玉砕覚悟な告白

これらに思い当たる女子。ぜひともこの本を読んでみてください、後悔はさせません!

肉食系女子、スイーツ、婚活女子がなんだ! 世の中にはそんな女子度全開にできる人たちを尻目に、そもそも自分の女子らしさに自信を持てない者もいるんだっての。どうか皆さんにも広くわかって……もらわなくてもいいです。これからも人知れず地味~に自意識と格闘していくのがこじらせ女子だと思うので。けれど、同志な女子がほかにもたくさんいるってわかるだけでちょっと気がラクになったりして。

これまであまり公にされてこなかった、女子のこうしたメンタリティにスポットを当ててくれた雨宮まみさんには感謝! 湯山玲子さん、能町みね子さん、おかざき真里さんらとの対談を収めた『だって、女子だもん!! 雨宮まみ対談集』はポット出版から発売中です。

ちなみに、雨宮まみさんのこじらせ人生をもっと詳しく垣間見たい方は『女子をこじらせて』(雨宮まみ著/ポット出版)もおすすめです。

(文=こじらせ女子歴三十●年、鷺ノ宮やよい)

▼本の中に出てくる「こじらせ女子ヒエラルキーの図」