これまで当サイトが取り上げてきた、アート写真というカテゴリー。その中でもとりわけ「視点にこだわった作品」というと、「部屋を真上から撮影する」というパターンが数多く見受けられたような気がします。
しかし今回みなさまにご覧いただくのは、それとは真逆。なんと、部屋を真下から撮影した写真『From Below』です。普段は絶対に体感できないであろう景色。作品を見ていると、きっとあなたもなんともいえない奇妙な感覚に襲われるに違いありません。
『From Below』を撮影したのは、ドイツ・ベルリン在住のフォトグラファー、Michael Rohdeさん。彼が具現化させた「真下からみた部屋」には、上から見るのとはまったく異なる、独自の世界観がありました。
見ていると平衡感覚が僅かに失われる。そんなふうに感じるのは、単にこの視点が見慣れていないからという理由だけなのでしょうか。テーブルやイス、はては洗濯機やトイレに至るまで、見慣れているはずなのにすべてがいつもとは違う。初めて出会うこの不思議な感覚に、衝撃を覚える方も多々いることでしょう。
いつもと違う景色を見たいなら、ほんの少しだけ視点を変えればよい。そのことを改めて感じさせてくれる、非常に新鮮な作品ですね。
(文=田端あんじ)
▼この発想はなかったわー
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