ある日テレビを観ていたら、とても興味深い海外事情の紹介が始まりました。なんでも今、米国で健康のために納豆を食べる人が増えているというのです。
そのニオいを嗅いだ瞬間、外国人であればもれなく「オーマイガーッ!!」と叫んでいたのは、もう昔のこと? 寿司、天ぷら、ラーメンに次いで、日本人でさえ苦手な人もいるあの納豆を果敢にも食べ始めるとは、なんとまあ順応性に長けた人たちだろう、スゴイなあ。と素直に感心して観ていたのです。
ところが、次の瞬間、記者(私)の目に信じられない光景が映ったのでした。
それはなんと、緑色のアイスクリームらしきものに、茶色いツブツブの納豆が混ぜられたものが!! その緑色のはどうやら、抹茶アイスのようです。いくら和っぽいからって、抹茶アイスに納豆を混ぜて食べるなんて外国人らしい斬新な発想ではあるけれど。正直、きもちがわるいよ!
その世にも奇妙なミックス料理を嬉しそうに頬張る外国のギャルたち。違和感ないのか!? と思ったら、なんと米国には、納豆をすりつぶしてアイスと混ぜた、納豆アイスを販売するアイスショップがあるのだそうな。おそらく彼女たちも、そのノリで自分たちで買ってきた抹茶アイスに納豆を入れてみたのでしょう。しかし、緑色と茶色で、なんとも食べ難いビジュアルになっていることは否めない!
ちっとも食べたくはないけれど、異国の彼女たちが挑んだ「納豆抹茶アイス」を日本人が食べないでどうするのだ! なんてフシギな義務感も込みあげてきたりして、とにかく真似して作ってみることに。さて、いったいどんな味なの?
【調理方法】
市販の抹茶アイスに、納豆を混ぜるだけ。納豆の種類は、なんでもいい。醤油は入れない。
抹茶アイスに、わざわざ納豆棒でかき混ぜたネバネバの納豆をヌタ〜と乗せてみる。テレビで見た悪夢のような光景が蘇って思わず、眉をしかめてしまった。
ニオイは抹茶アイスの甘ったるい香りと、納豆の香り……そりゃそうだ。アイスと納豆が、まんべんなく混ざるように混ぜ混ぜして、とことん混ぜたら出来上がり〜!
【実食】
さあて、気になるお味は……。ドキドキしながらも思い切って口に入れてみると……お、なんだかフシギな感じ! 納豆がアイスのようにヒンヤリして納豆臭が抑えられたのか、「大豆」の風味が前面に出ている。まさに豆アイス。粘り気はあるけれど、すぐに切れます。フワフワモターっとした食感がなんだか面白い。納豆と抹茶の組み合わせも悪くない。うん、アリといえばアリ。ナシといえば……まあ、それは人それぞれ、好きな方はたまに食べたくなっちゃうかも。
【納豆克服度】
納豆臭さがあきらかに減少しているので、納豆が苦手な方でも食べられそうかも。アイスが粘っているのは、トルコアイスだと思えばいいですよ! ……って、そこまでしてこのアイスを食べる必要はないわけですが。でも、納豆嫌いを克服すると何かと良さそうであることは間違いなさそう。
アボカドロールに次いで、またしても逆輸入しちゃった。これからも海外の皆さんが生み出すオリジナル和食に注目であります。
注:「納豆入り抹茶アイス」は個人がやっていたものであり、特に米国で流行ってはおりませぬ。
(写真、文=メル凛子)
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▼納豆ぐちゅわあああ〜!!!
はい、おまっとーさーん!
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