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カナダ・バンクーバーの街角にぽつんと存在する、瓦礫の山。コンクリートの塊が無造作に散らばるその一角を、人々は見向きもしないで通り過ぎていきます。

もしもあなたがこの場所に立っていたとしても、きっと他の人と同様、何事もなく通り過ぎてしまっていたことでしょう。この瓦礫が、実は瓦礫ではないという、驚きの事実にも気付かずに。

ご紹介するのは、海外サイト『Colossal』に掲載されていたアート作品、『Calm』。中国の美術制作会社『MadeinCompany』によって手掛けられたこちらの作品には、人々の意表を突くとある秘密がありました。

実はこの瓦礫の山、ごつごつした見た目とは裏腹に、その質感はとーってもフニャフニャ! まるでウォーターベッドの上を歩いているかのように、それはそれは不安定なの!

「目に見えているものは、自己認識とはかけ離れた本質を持ちうるものかもしれない。信じていたことがいとも簡単に覆される、それが現実社会で起きていることなのだ」

そのことを人々に訴えかけている同作品には同時に、近年中国やカナダで行われている大規模な都市開発に対する懸念も込められているのだとか。

自分で見て、知ろうとしなければ、本質は決してわからない。『Calm』はそんな、当たり前のようでいて気がつかなかった真実を、私たちに教えてくれているのかもしれません。

(文=田端あんじ)

参考元:Colossal

▼一見瓦礫の山にしか見えませんが……

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▼実はこうなっているのだ!!