年末年始に帰省や旅行の予定がある皆さん。冷蔵庫の片付けはお済みですか? 予定外に外食が増えたりして、野菜が残っていませんか? そんな皆さんに朗報。野菜、干しちゃえ!
以前、「野菜を上手に冷凍して、時短料理に活用しちゃおう。 冷凍すると栄養価がアップする野菜もあるよ!」という方法を紹介しましたが、冷凍野菜と同様に使いやすいのが干し野菜(野菜の乾物)。準備の手間も冷凍野菜と同程度。
こんな便利な干し野菜のことを教えてくださったのは、以前に「【乾物レシピ】乾物は、ズボラ女子にオススメ! 乾物で、こんなご飯が作れるよ!」という記事でご協力くださった、社団法人Dry and Peace代表の(http://www.dryandpeace.com/)サカイ優佳子さんと田平恵美さん。
■干し野菜のメリット
サカイさんと田平さんは、
・ 軽くて運搬しやすい
・ 基本は太陽と風があれば作ることができる
・ 捨てられてしまうはずだった野菜も干せば保存して食べることができる
・ 野菜の旨味が凝縮される
・ 冷蔵庫に保管する必要がない
・ いざという時の備えにもなる
というように、良いことづくしの乾物を『乾物は未来食』として広める活動をしています。
■基本的な干し野菜の作り方
お二人によると、湿度の低い冬の時期は干し野菜作りに最適な季節。「でも作るのは難しいんじゃないの?」そう思う人も多いのでは? 実は、とっても簡単なのです。
基本的には細かく切って、ざるや網など、上下から空気が通るものにのせ、置いておくだけ。必ずしも外に干す必要もありません。気がついた時に、裏返す程度のケアをするとさらによいです。
■野菜を干す時のポイント
基本的な干し方に加えて、ポイントは以下の通り。
1 体積あたりの表面積を増やすと乾きやすい(切り方を工夫&通気性のよいものにのせて乾かす)。
2 乾燥している日を選んで干し始める。
3 アクの強い野菜は酢水に浸すなどしてアクを抜いてから干すと色がきれいに仕上がる。
4 葉ものは、さっと茹でてから水気を絞って干すと乾きが速い。
どう? そんなに難しくなさそうでしょ?
■野菜の干し方の一例
代表的な野菜の干し方の一覧によると、大根やニンジンは千切りや輪切りなどにして、きのこ類は石突を取りバラバラにして干すだけ。また、乾燥させてカレーなどに入れても美味しいという “りんご” は野菜ではないけれど、薄切りにして塩水や酢水につけて水気をふいてから干すそうです。
■オススメの使い方
記者がお二人にお聞きして、初心者向けの使い方だなと思ったのは鍋やスープなどの汁物。野菜の旨味がギュッと詰まった干し野菜は、丸のままの干し椎茸など戻すのに時間がかかる特殊なものをのぞけば戻さずにそのまま汁に入れてOK。小さく切って干し野菜を作っておけば包丁いらずだし、おいしいダシがとれるので、手間なしで料理ができちゃいます。
もっと干し野菜を使ってみたくなったら、サカイさんと田平さんのレシピ本『乾物Every Day』を読んでみて!
年末だけでなく、日頃から「使い切れなそうな野菜はすぐに干す」ということを習慣づけておくと、忙しいときにも時短料理ができて便利。ぜひ一度、干してみてください!
【書籍情報】
書籍名:乾物EveryDay
本体価格:1,600円+税
著書:サカイ優佳子・田平恵美
出版社:コモンズ
取材協力:社団法人DRYandPEACE代表サカイ優佳子さん、田平恵美さん
お二人の写真提供:社団法人DRYandPEACE
(文、取材=FelixSayaka)
▼干し野菜で作ったサカイさんと田平さんのお料理。こちらは自家製干しきのことドライドトマトを使ったパスタ▼
▼カラフルな大根を干したものを水戻しして大根おろし入りドレッシングで和えたもの▼
▼具は自家製乾物をアレコレ入れただけの味噌汁▼
▼乾物だけをアレコレ集めて煮込めば滋味たっぷりの鍋に▼
▼切干し大根、切干しにんじん、ひじき、レーズンなどが入ったドライカレー▼
▼自家製干し大根と葉、きのこ、市販の乾燥わかめや葛きりに冷蔵庫に残っていたモノを適当に入れて煮れば晩酌にも最適▼
▼自家製干しえのきだけ▼
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