邦楽・洋楽のヒットチャートやクラシックなどさまざまなジャンルの音楽を提供してくれる有線放送。皆さんのイメージとしては、デパートやカフェ、ホテル、病院などでBGMとしてかかっているイメージが強いかもしれません。

私(記者)は個人的な趣味で自宅で有線放送を利用しているのですが、面白いチャンネルが本当にたくさんあります。その中のひとつが「羊の数」というもの。「羊がいっぴき、羊がにひき……」と羊を延々と数え上げていくという、ただただそれだけのチャンネルです。

先日、寝る時間だけど眠気が訪れないという夜がありまして、チャンス到来とばかりにこの番組を聴いてみることに。「羊が152匹、羊が153匹……」、一匹ずつ羊が数えられていきます。バックにはヒーリング系の音楽が……うん、これは眠くなれそうだ! と思いながら聴いていたのですが……

だんだん、「これって何匹まで続くんだ!?」という疑問が頭にわき、逆に気になって眠れなくなってきたーーーーっ!!

ご存じの方もいるでしょうが、どのチャンネルの番組も、音楽がある一定のところで終わるとまた最初から繰り返されます。ということは、羊の数にも終わりがあり、最初に戻るときがあるはず。それはいったいいつなのか? こうなったらこのまま聴き続けて確かめるしかあるまい!

羊を数え上げているのは、とってもソフトな男性の声。これ、当たり前ですが一匹ずつちゃんと人間の声で録音されているわけで。自分なら途中で喉が痛くなって疲れそうですが、いっさいそんな感情は見えず淡々と数えられていきます。さすが、プロ。

500匹超えた! 700匹も超えた! そして……ついに1000匹行ったーーーー! これは1001匹行くか!? ……と思いきや。

「もういい加減に寝なさい! 私が眠い! ぐうぐう、むにゃむにゃ、すぅすぅ……」

え、ええーっ!? 優しくたしなめられたっ!! そして、相手のほうがいびきをかいて寝てしまった!! そしてしばらく音楽だけが続くとまた最初に戻り、羊が1匹……とスタート。というわけで結論としては、羊の数は1000匹まで※、でもそのあとに早く寝るようたしなめられるというオチ付き、でした。(※1000匹で終わらないこともあるそうです)

他にもアリバイ(車の行き交う音、人の話し声など)や般若心経、軍歌、ミステリー作品の朗読など興味深いチャンネルがそろっている有線放送。皆さんも機会があればいろいろと聴いてみては?

参照:music.usen.com
(文=鷺ノ宮やよい