電車内でベビーカーをたたまないことについて、あなたはどう思う?――
少子化が進むなかで、子どもを育てるにはなかなか窮屈な状況も生じている日本。なかでも、「電車内ではベビーカーをたたむべきか否か」は賛成と反対に分かれ大きな論争となってきました。
しかし、このベビーカー論争にいよいよ終止符が打たれることに……!? このたび、国土交通省が「ベビーカーマーク」なるものを作成し、ベビーカーはたたまずとも乗車してよいと公共交通機関でルール化することになったんです!
ベビーカー、たしかに混み合っている車内だと正直、迷惑に思うことありますよね。「こんなラッシュ時にベビーカーで突っ込んでくるなんて何考えてるの?」「出入口や通路をふさがれて邪魔」「ベビーカーじゃなくて抱っこ紐じゃダメなの?」……言いたくなる気持ちもわかります。
一方で、「ラッシュ時に乗らなくてはいけない場合だってある」「乗車時に片手で赤ちゃんを抱えながらベビーカーをたたむなんて危険」「荷物が多い上に抱っこ紐で赤ちゃんを抱えるって大変でしょ!」などのベビーカーユーザーの言い分だってまっとう。
本来であれば、そこでお互いが譲り合って気持ちよく乗車できればベストなはず。けれど、それができなかったために最終的にはルールを作らざるを得なくなってしまったのでしょう。
【今回のベビーカーマーク作成についてTwitterでは…】
・現状では最善策と言わざるを得ないかなあ。ホントはこんなこと、役所に言われずとも自明な社会であってほしいけど…
・基本的には賛成。でもこういうマナーってTPOに応じて使い分けられるのが大人だよね
・国土交通省が重い腰を上げてよかったけど、でもやっぱり鉄道会社と社会に公共交通の混雑緩和の努力させるのも急務だよなあ
・出入り口付近を陣取るとか、電車の中でベビーカー広げたおばさんたちが輪になってるとかがなければそれでいいかと
・こんなことも役所が言わんといかんのかと思ったら、子連れ乗客への憎しみのツイート見てゲッソリ。子供が生まれなくなるわけだ
などの意見があがっています。マークが作られルールが決められても、人の気持ちがついてこなければ形だけでしかありません。お互いへの思いやりがいちばん望まれることだと思います。(以上、鷺ノ宮やよい執筆)
【つまり「お互いにお互いを配慮してね! 」ってこと】
国土交通省ではベビーカー利用者とその周囲に対して「相互理解」を求めています。同省が作成した『公共交通機関等における ベビーカー利用に関する協議会 とりまとめ(5.「『ベビーカー利用への理解・配慮』に関するお願い」)』によると次の通り。
■周囲に対するお願い
「ベビーカー使用者に対する周囲の方の気遣い・見守り」のお願いとして、「温かい気持ちで接してもらいたい」「なるべくエスカレーターを使用してエレベーターはベビーカー利用者に譲る」「必要な状況であればお手伝いを申し出る」などが求められています。さっそく勇気を出して声をかけてみませんか。
■ベビーカー利用者に対するお願い
「周囲の方への接触などに気をつける」ことや「周囲の方の移動を妨げないような操作を行ってもらいたい」など、ベビーカー使用時のマナーを心がけて欲しいとのこと。また、「階段・エスカレーターを利用する場合には、ベビーカーや荷物を持ってもらうよう手助けを求める」なども提案されています。ここはぜひ、勇気を出して周囲にお願いしてみてはどうでしょう。
一生に一度は誰もがベビーカー使用者になりうるし、またその期間は人生にしてみれば、ほんのわずかかもしれません。だからこそ周囲はベビーカー利用者に対する優しさを持つべきだし、ベビーカー利用者は最低限のマナーを念頭におくなど、相互理解を大切にしたいところです。(以上、める執筆)
みんなが安心して気持よく公共交通機関に乗れる、そんな社会であってほしいですね。
参照元:PDF「公共交通機関等における ベビーカー利用に関する協議会 とりまとめ」, 国土交通省, 朝日新聞DIGITAL、Twitter
執筆=鷺ノ宮やよい・める (c) Pouch
▼ベビーカーマークとTwitterでの反応
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