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ゴールデンウィークもそろそろ終わり。「会社行きたくないなあ」「五月病かも……」と思っている皆さん。気分が乗らない原因は、人間関係? だったら試してみてほしいフセンを使ったワークがあります!

このワーク、早稲田大学ラグビー部の監督が、先発メンバー決めで使っていた方法と同じもの。オリンピック選手のメンタルコーチが考案したワークです。このワークを行なった結果、そのときの早稲田大学ラグビー部は、明早戦史上最多得点差で圧勝したんだとか。監督のようにメンバーに指示を出す立場でなくても使えるワークですよ。

■フセンを使うと良いわけ

友達から人間関係の悩みを聞くと、わりとあっさり「こうしたらいいのに」というアドバイスが浮かぶことはありませんか? それなのに、自分の人間関係になると、物事がそんなにすっきりと見えないことが多いもの。その理由は、自分が当事者なので、人間関係を客観的に考えるのが難しいから。

このワークでは、悩みを抱えている人間関係の登場人物の名前をフセンに書いて整理します。フセンに書くことで全ての登場人物がペラッとシンプルになるのです。

ワークの手順自体はとっても簡単。ただ、やってみるとフセンを貼るのに関係性をよく考える必要が出てくるのがわかります。それを乗り超えてワークを続けると、頭の中だけ難しくこねくり返して考えていたものがすっきりしてきます。

やり方は、以下です!

■ワークのやり方

1.フセンに1枚にひとり分、登場人物の名前を書き出す。
登場人物が多すぎるとややこしくなるので、登場人物が8人以上になる場合は「水木さん一派」のようにまとめましょう。
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2.それぞれの人の心の距離と心の向きを表すように、紙にフセンを貼る。
高田課長と先輩の矢野さんは仲がいいけれど、自分の直接の上司の木元係長は二人と同じ方向を向いていない……。横山さんは同じ方向を向くというよりも、高田課長におもねっているように見える。同期の三井さんに至っては、仕事に興味がないようで、完全に違う方向を見ちゃっている……などと、それぞれの人の距離感と心の向きがしっくりくるようにフセンを張り替えてみます。そうすると、客観的にそれぞれの人の関係性が見えてきます。
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3.名前を書いたフセンと紙をもう1セット作り、理想の配置を考えて貼る。
何の制約もなかったら、それぞれの人の心の向きと距離感がどうなっていると良いのかを考えて、紙に貼ってみます。
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4.それぞれの人について、「他のメンバーも認める、その人のいいところ」を書き出してみて、ことあるごとにそれを直接伝える。
自分だけではなく周りの人も認めている長所であれば、それはきっとその人の好きなことか得意なことであり、メンバー全員にとってもメリットのあること。それを褒めることで、メンバー同士の方向性と距離感が整ってきます。

これだけ! 作業の途中で考えている間に、いろんなことが見えてくるはず。ぜひ手を動かしてやってみてくださいね!

【参考文献】
書籍名:頭と心が忙しい人のための「自分整理術」『フセンで考えるとうまくいく』
著者:平本あきお
出版社:現代書林
定価:本体1,400円+税

執筆=FelixSayaka(c)Pouch