主に楽器を手がける企業・ヤマハと、モーターサイクルなどの乗り物を手がける企業・ヤマハ発動機。2つのYAMAHAが手を組んで手掛けた驚くべき企画、それが「project AH A MAY(プロジェクト アーメイ)」。
これ、楽器のヤマハが乗り物を、乗り物のヤマハ発動機が楽器を製作するというプロジェクトなわけなのですが、楽器&乗り物というあまりに異色な組み合わせにも関わらず、その出来は想像以上! 以前ご紹介したとおり、そのビジュアルはとっても斬新で、見る者の度肝を抜きました。
【とうとうイメージ動画が公開されたよ~~!!】
それぞれの得意分野をフルに活かしたデザインが、印象的な4作品。4月14日からフランスのサンテティエンヌ市にてスタートしている「第9回サンテティエンヌ国際デザインビエンナーレ2015」に出展された各作品の全貌が、それぞれ動画サイトYouTubeに公開されておりましたよぉ!
【円形ジャングルジムのようなドラムス「RAIJIN(雷神)」】
まずは乗り物のヤマハ発動機が手掛けたドラムス、「RAIJIN(雷神)」。ぐるりと360度ドラムセットが配置されたこちらは、まるで円形ジャングルジム! 「暴れまわるように演奏することができる」と以前説明されておりましたが、演奏の様子を観るとまさにソレ、暴れまわってますねぇ。
【運動量がすごそう……】
なにせしゃがんでドラムを叩いたかと思えば、今度は頭上にあるシンバルを鳴らす。この往復だけでも相当な運動量、1曲演奏しただけでも、かなり疲労困憊しそうですっ。
【演奏方法が意外すぎるマリンバ「FUJIN(風神)」】
一方、円形マリンバ「FUJIN(風神)」はというと、非常に優雅。バイクの2人乗りをイメージしたというだけに、それぞれが同時にマリンバを演奏するのかと思いきや……そうではないのですよ、コレが。
【マリンバを回転させてるっ!】
前にいる者はマリンバを叩き、後ろにいる者は、マリンバ自体を回転(!)させる。パフォーマンスとしては大変美しく、まるでコンテンポラリーダンスを見ているかのような気持ちに。でも実際にやるほうは難しそう……コレ、思いどおりに演奏できるまでには、相当時間を要しそうな予感がします。
【生々しさVS心地よさ】
制作チームのみなさまも動画の中でおっしゃられておりますが、乗り物のヤマハ発動機が全体的に「生々しさ」を追求しているデザインならば、対する楽器のヤマハは、「演奏者の内面や吹き心地・弾き心地(操縦する者の気持ちや乗り心地)」を追求したデザイン。
【馬モチーフのモーターサイクル「√(ルート)」はどこまでもスマート】
馬をモチーフにした、流線型のなめらかフォルムが美しいモーターサイクル「√(ルート)」は、 “視界から計測機を無くす” という思い切ったデザインが最大の特徴。そのクラシックで品のある佇まいは、従来のモーターサイクルとは一線を画す、美術作品のような美しさがあります。乗り心地はもちろん、思わず撫でたくなる柔らか曲線は、たしかに “馬” を思い起こさせる! そして問題の計測器はなんと時計型、腕にはめておく(!)ことができるんですって。
【クラシックかつ上品な佇まいの電動自転車「0±0(ゼロプラスマイナスゼロ)」】
電動アシスト自転車「0±0(ゼロプラスマイナスゼロ)」は、お家で自ら漕いで発電できちゃう、エコな逸品。そうして蓄電した電気は、自転車にはもちろん、家庭内のあらゆるところで使用することができます。こちらのビジュアルもとってもクラシックで、やはり上品。モーターサイクル然り、「温かく落ち着いた趣が、どこか楽器を連想させるなぁ……」と、個人的に感じられました。
【プロジェクト名に隠された意味とは……!?】
ちなみに、プロジェクト名の「AH A MAYと」は、YAMAHAの逆さ読み。互いの持っているデザイン商材を替えて、ミラーリングする。そんな意味合いが込められているんですって。
YAMAHAだからこそできた、今回のプロジェクト。観ている我々も楽しいけれど、制作にかかわったみなさまもきっとすごくすごく、楽しかったんじゃないかなぁ……。美しさとともに「わくわく」楽しい気持ちも伝わってくるその驚きの全貌を、それではごゆっくりお楽しみくださいませ~!
参照元: YouTube 、YouTube 、YouTube 、YouTube 、YouTube 、ヤマハ株式会社 、ヤマハ発動機株式会社
執筆=田端あんじ (c)Pouch
▼「RAIJIN」
▼「FUJIN」
▼モーターサイクル「√」
▼電動アシスト自転車「0±0」
▼開発者のみなさまのインタビューもぜひご覧あれ☆
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