_MG_4305

[公開直前☆最新シネマ批評・インタビュー編]
映画ライター斎藤香が皆さんよりもひと足先に拝見した最新映画のなかからおススメ作品の女優を直撃インタビューします。

今回インタビューしたのは超話題作『アベンジャーズ/エイジ・オブ・ウルトロン』(2015年7月4日公開)に出演しているエリザベス・オルセンです。あのオシャレなオルセン姉妹の妹さんで、ハリウッド期待の若手女優です。『GODZILLA ゴジラ』にも出演し、そして今回、人気シリーズ『アベンジャーズ/エイジ・オブ・ウルトロン』のメインキャストに大抜擢。まだ26歳ですが、かわいさと大人の落ち着きが同居した、大人かわいいエリザベスに直撃取材をしてきました。

【物語】

トニー・スターク(ロバート・ダウニー・Jr)は地球を守るために人工知能のウルトロンを開発。しかし、地球の脅威は人類であるという答えを導き出したウルトロンは人類を壊滅させようと動き出します。アベンジャーズはウルトロンを阻止しようとしますが、そこにアベンジャーズと同じように特殊能力を持った双子、ピエトロ(アーロン・テイラー=ジョンソン)とワンダ(エリザベス・オルセン)が立ちはだかり……。

【想像力を駆使して演じきった!】

ハリウッドの期待の若手女優として頭角を現しているエリザベス・オルセン。初々しさと旬の人の輝きに満ちていて、パっと人目を引く華やかさもあります。

今回は特殊能力を持ったワンダ=スカーレット・ウィッチを演じた彼女。ワンダの能力は人の心を操るテレキネシス。そして感情の高まりとともに、ハルクにも勝るパワーを発揮する超人なのです。

映画では徐々に力を見せていき、後半は爆発的なエネルギーを発散しますが、そんな特殊能力を持った役を演じた感想は、どんなものだったのでしょう?

「楽しかったけれど、正直、変に見えないかなと不安にもなったわ(笑)。そこにない物に対してリアクションしなければならないから。私は演技のキャッチボールというか会話のやりとりが好きなので、想像力だけで演技するのは楽しくもあり、難しくもあり……という感じです」

エリザベスは、難しい役ゆえに、準備は万端に整えていったようです。

「もともとコミックスのキャラクターなのでビジュアルをよくチェックしました。特殊能力を放つときの腕の形とか。あとウェドン監督がイメージしていたのが闘いに見えない視覚的な要素だったので、そこも考えながら取り組みましたね。マーベルコミックスも大量に送ってもらって読んで、どれをカタチにしていくかを決めました」

ウェドン監督は、スカーレット・ウィッチの力は本人が思っているよりもっと強力だと彼女に言ったそうです。

「そういうところも意識して演じましたね。あと、この映画での私のポーズが太極拳ぽいと言われたんだけど、核となるエネルギーを放出するというメージで、振付師の方とあのポーズをつけていったのです。楽しかったですよ。もう肉体的言語になっているので、振付師の方とはアクションだけでコミュニケーションが取れるくらいです」

【政治の中枢にいる人の心理を操りたい】

パワフルなアクションを披露しているエリザベスもかっこいいのですが、他人の心理をコントロールできる能力というのが、実は一番すごいかも。

そこで、エリザベスに「あなたに同じ能力があったら、誰の心理をコントロールしますか?」と聞いたら

「政治を動かす人の心理をコントロールしてみたいですね。私、ニュースジャンキーで政治にはとても興味があるの。でも自分が政治の世界に入るのは無理、できないわ。政治ってどこか自分を抑制し、妥協をしないと大きな事を動かすことができないでしょう。私にはそれはできないもの」

【アーロン・テイラー=ジョンソンとトマトの秘密?】

エリザベスと双子の兄弟を演じるのは『GODZILLA ゴジラ』でも共演したアーロン・テイラー=ジョンソン。彼とはとっても仲がいいそうです。

「『GODZILLA ゴジラ』の撮影が終わって、この作品でも共演できると聞いてワクワクしたわ。『GODZILLA ゴジラ』のときは一緒のシーンがあまりなかったけど、相性の良さを感じていたの。双子の役なので役作りも二人で進めていきました。存在しない国だから、言葉のアクセントからスタートしましたね。私はカルフォルニア、アーロンはロンドン、言葉のアクセントはどうしようか……と相談したし、アーロンが演じるピエトロ=クイックシルバーは衝動的で感情を表に出すけど、ワンダ=スカーレット・ウィッチは落ち着いていて地に足がついた人という性格も二人で考えましたね。彼はとてもいい人。良き夫、良き父親であり、家庭菜園に夢中でトマトを愛しているの(笑)」

【SNSとは無縁の生活】

オルセン姉妹の妹として脚光をあびるポジションにいながら、女優デビューは20歳。堅実な道を歩いてきたエリザベス。

でもお姉さん二人があれだけ脚光を浴びる存在だったゆえに、ショービジネス界の裏を見てきたのでは?と思ったのですが、

「確かに姉二人は有名だけど、私のキャリアはまだ6年。ショービジネス界をずっと見てきたとは言えないわ。でもSNSが広がり、ファンとの交流の仕方が変わってきたなあと感じますね。でも姉たちも私も、とてもプライベートを大切にするファミリーなので、SNSは一切やっていないの」

キャリアの積み重ね方も堅実だし、私生活を大切にして女優の一面と切り離しているエリザベス。演じたワンダ=スカーレット・ウィッチのように地に足がついた生き方をしている彼女。それを考えるとドンピシャのハマリ役だったのですね。

取材・執筆=斎藤香(c)Pouch

Marvel's Avengers: Age Of Ultron L to R: Scarlet Witch/Wanda Maximoff (Elizabeth Olsen) Ph: Jay Maidment ©Marvel 2015

Marvel’s Avengers: Age Of Ultron
L to R: Scarlet Witch/Wanda Maximoff (Elizabeth Olsen)
Ph: Jay Maidment
©Marvel 2015

Marvel's Avengers: Age Of Ultron Quicksilver/Pietro Maximoff (Aaron Taylor-Johnson) and Scarlet Witch/Wanda Maximoff (Elizabeth Olsen) Ph: Jay Maidment ©Marvel 2015

Marvel’s Avengers: Age Of Ultron
Quicksilver/Pietro Maximoff (Aaron Taylor-Johnson) and Scarlet Witch/Wanda Maximoff (Elizabeth Olsen)
Ph: Jay Maidment
©Marvel 2015

Marvel's Avengers: Age Of Ultron L to R: Hulk (Mark Ruffalo), Captain America (Chris Evans), Thor (Chris Hemsworth), Iron Man (Robert Downey Jr.), Black Widow (Scarlett Johansson), and Hawkeye (Jeremy Renner) Ph: Film Frame ©Marvel 2015

Marvel’s Avengers: Age Of Ultron
L to R: Hulk (Mark Ruffalo), Captain America (Chris Evans), Thor (Chris Hemsworth), Iron Man (Robert Downey Jr.), Black Widow (Scarlett Johansson), and Hawkeye (Jeremy Renner)
Ph: Film Frame
©Marvel 2015

『アベンジャーズ/エイジ・オブ・ウルトロン』
2015年7月4日より、TOHOシネマズ日劇、TOHOシネマズ六本木ヒルズほか全国ロードショー
監督:ジョス・ウェドン
出演:ロバート・ダウニー・Jr、クリス・ヘムズワース、マーク・ラファロ、クリス・エヴァンス、スカーレット・ヨハンソン、ジェレミー・レナー、ドン・チードル、アーロン・テイラー=ジョンソン、エリザベス・オルセンほか
(C)Marvel 2015