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日本を代表する現代アーティスト、村上隆さんによる久々の大規模個展「村上隆の五百羅漢図展」が現在、森美術館で開催されています。日本ではじつに14年ぶりとなるこのビッグイベント、ぜひ見ておきたいものです。

この個展でメインとなるのは、全長100メートルにも及ぶ超大作「五百羅漢図」。圧巻です。

さて、現代アートって難解なイメージがあるけれど、「五百羅漢(ごひゃくらかん)」に注目してみると、今回の個展がぐっと親しみやすくなるんです!

五百羅漢」とは、お釈迦さまの弟子たちのこと。江戸時代には各地に彫像などがつくられました。写真のない当時、それぞれ顔の違った「らかんさん」に、お参りの人たちは亡くなった父母や恋人の面影を探し、久しぶりに再会したような感動をおぼえたのだそう

大切な人の面影をそんな風に人々にしのんでいた頃があったなんて、感慨深いですよね……。

そんな「五百羅漢」をテーマにした村上さんの個展にちなんで、「らかんさん」に会える「天恩山 五百羅漢寺」との合同プレスツアーが開かれると聞き、さっそく参加してきました!

【個性豊かな「らかんさん」たち】

目黒駅から歩いて十分ほどの所にある「天恩山 五百羅漢寺」に収められているのは、全部で305体の「らかんさん」。通常は撮影NGなのですが、今回はプレスツアーということで撮影許可をいただきました。
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こちらの羅漢像は、ポーズや表情がさまざまなのが特徴です。ちょっとこわもてのお方から、にこやかな笑顔のお方まで、それぞれの人柄がにじみ出ているような表情がユニーク。ウトウトと居眠りをしているらかんさん、裸でお風呂に入っているらかんさんもいて、なんだか親しみを感じちゃいます。
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【アナタの“そっくりさん”もいるかも!?】

羅漢像の制作と拝観が盛んだった江戸時代当時、自分に似ている「らかんさん」も必ずいると言われていました。亡くなった人に想いをはせるだけでなく、「このらかんさんはアンタに似ているね!」なんてワイワイ言いながら眺めていたのかもしれません。
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【巨大な「五百羅漢図」に圧倒される!】

五百羅漢寺の後は、森美術館で開催されている「村上隆の五百羅漢図展」へGO!
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先ほど「らかんさん」たちを拝見しているので、村上隆さんの作品「五百羅漢図」のなかで描かれている五百羅漢が、より身近に感じられるから不思議です。ともすれば分かりにくい現代アートとの距離がぐっと縮まったような気がしました。
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着物の色や柄まで一つひとつ違った五百羅漢が、100メートルにわたって描かれている同作品はまさに圧巻の一言。

この他、金色に輝く大型の彫刻作品や、おなじみのDOB君が描かれた作品なども公開されていて、見ごたえ満点です。
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六本木ヒルズ森タワー53階の森美術館で開催されている「村上隆の五百羅漢図展」、会期は3月6日(日)まで。年末年始のお休みを利用して、五百羅漢寺とあわせて足を運んでみてはいかがでしょうか!

参考:村上隆の五百羅漢図展天恩山 五百羅漢寺
撮影・執筆=沢野ゆうこ(c)Pouch
(村上隆の五百羅漢図展 ©Takashi Murakami / Kaikai Kiki Co., Ltd. All Rights Reserved.)

▼五百羅漢寺には、こんなにこやかな表情の「らかんさん」もいて、ほっこりしちゃいます。
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▼胸を大きく開いてみせている「ラゴラ尊者」。その中には小さな仏像が入っていて、人間の体の中に仏となるためのタネがあるという思想を視覚的に教えてくれているのだそう。
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▼村上隆さんの「五百羅漢図」に描かれているラゴラ尊者。
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▼「もののけ姫」のシシ神に発想を得たという霊獣も描かれています。
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▼五百羅漢寺に併設された食事処「らかん亭」でいただいた精進料理。見た目も美しく、体のすみずみまで浄化されるような滋味豊かな味わいです。
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