オーストラリアの中北部、アリススプリングスで、9月23日から10月2日までの10日間、アボリジニの豊かな文化を称賛する芸術と光の祭り「Parrtjima-A Festival In Light」が開催されていたようです。

会場となったのは、東西に長く伸びるマクドネルレンジ(MacDonnell Ranges)。世界一古い大地とも言われているこの場所に、モダンと伝統を融合したアート作品が2.5km以上も並び、時間ごとに壮大な光のショーが繰り広げられていたんですって。

【3億年前の岩をキャンバスに】

アートのキャンバスとなったのはおもに、3億年前の岩石群。光のショーが行われるのは期間中毎日、夜18時半から22時半の間の20分おき。

暗闇に浮かびあがる芸術作品、そして広大な自然のシルエット。色とりどりの模様がマクドネルレンジ一帯を覆いこんでしまう光景は、壮大で幻想的です。

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【レーザービームが動物たちに与える影響を危惧する声も】

美しい祭りを自分の目で見て、体感するべく、世界宙からたくさんの人がこの地を訪れていたようですが、海外サイト「ABC News」では、光のショーで使われるレーザービームが、野生動物たちに影響を及ぼす危険性が報じられていました。

動物学者で地元で野生生物のガイドもしているマーク・カーター(Mark Carter)さんの話によると、レーザービームが届く範囲内にイワワラビーが生息しており、レーザーの影響によるストレスで、流産してしまう可能性も高いとのこと。

【「必要な措置はとったし土地に暮らす人たちとも相談した」と主催者はコメント】

カーターさんからの指摘を受けて、ショーを主催するNT Major Eventsのゼネラルマネージャーのアンドリュー・ホッパー(Andrew Hopper)さんは、動物たちに影響を与えないよう必要な措置はとっていたこと、またレーザービーム技術は安全、熱の強いものは使用しなかったことを主張。

土地に古くから住む人々とも十分に話し合いをしたうえでショーの開催に至ったのだと説明しています。

【夜だけでなく昼間も楽しめそう】

満点の星空のもとに広がる、光に満ちた光景。この地を彩るワイルドフラワーが咲く時期ともぴったり重なっているので、昼間に訪れてもおそらく、息をのむほどに美しいのではないでしょうか。

端から端まで歩いて45分ほど、無料で楽しめるという「Parrtjima-A Festival In Light」。世界遺産の候補にもなった地域でもあるというマクドネルレンジの美しさ、光のショーをご覧になりたい方は、参照サイトにあるフェイスブックやインスタグラムをチェックしてみてくださいね。

参照元:FacebookInstagram @parrtjimaaustraliaInstagram / Alice Springs Desert ParkABC News
執筆=田端あんじ (c)Pouch