現地時間2018年8月28日に開催されていた、全米オープンテニスの試合。海外サイト「CBS News」によれば、このときある女子選手に向けて審判が発した警告に対し、「性差別ではないか」との批判が殺到していたそうなんです。

事の発端は、フランスのアリーゼ・コルネ選手がシャツが後ろ前逆だったことに気がついて、コート上で脱いで着直したこと。

男子の選手がコート上で着替えるのはよくあること。にもかかわらず、審判はコルネ選手の行為を「スポーツマンらしくない」として、”規律違反”の通告を下しました。

そのことへの批判や疑問が、ツイッターへたくさん寄せられたのです。

【元テニスコーチのつぶやきが大きな話題に】

イギリスのアンディ・マリー選手の母で、元テニスコーチのジュディー・マリーさんは、

「コルネ選手は10分間の休憩の後に、シャツが後ろ前だと気がついた。そのためコートの後方で着替えたら、スポーツ選手らしくない行為だとして “規律違反” と通告された……。男子はコート上でシャツを着替えられるのにね」

と、皮肉を込めてツイート。

テニス関係者の発言ということもあって注目が高まったのか、3万2600超もの「いいね」を集めています。

【女子テニス協会「間違ったことはしていない」】

一方で女子テニス協会(WTA)も、この件に関してツイッターで声明を発表。

コルネ選手に下された通告はアンフェアであり、彼女はなにも間違ったことはしていないこと。WTAではコート上で着替えてはいけないというルールを設けてはいないことを、主張していました。

【批判が高まる→全米テニス協会がコメントを発表】

「CBS News」によれば、批判が多数寄せられたことを受けて、大会主催者である全米テニス協会は “遺憾の意” を表明。

「すべての選手は、椅子に座りながらシャツを交換することができるし、 “規律違反” とはみなされない。 コルネ選手に “規律違反” の通告が下されたことを残念に思う。再発防止のため方針を明確化した」

とコメント。なおコルネ選手には警告のみで、ペナルティーや罰金が発生することはなかったということでした。

【みなさんはどう思う?】

この事態に対し、一般のツイッターユーザーからも批判ツイートが殺到。

「ジョコビッチ選手だってコート上で着替えてるのに、何も言われていない」
「男性プレイヤーと女性プレイヤーの格差は、時に信じられないレベルのものがある」

といった声が集まっています。

男性選手と女性選手の待遇の違いはしばしば他のスポーツでも見受けられることですが、今回のように改善されていってほしいと願うばかりです。さてみなさんはこの問題をどう思うでしょうか。

参照元:CBS NewsTwitter @JudyMurrayTwitter @WTA
画像=(c)Pouch
執筆=田端あんじ (c)Pouch

▼批判ツイートの一部