イタリア出身の超絶ウマいギタリスト、ルカ( Luca Stricagnoli)さん。彼は難易度の高いピアノ曲としておなじみの『トルコ行進曲』をギターで演奏するなど、恐ろしいまでのテクニックで名曲を再現する方なのだけど、今回はギターを2本同時に演奏する映像をYouTubeに投稿。
選ばれた曲はメタリカの『Fade to Black』! ふつうにバンドで演奏しても複雑で難しいこの曲、アコースティックギターだけでカヴァーしてるんです。
複雑な曲ゆえ、今回のルカさんは「Wギター」をうまく使って各パートを再現。あまりのスゴさに世界が感動、動画の再生回数は28万超に上っています。
【ギターが「お琴」に見えてくる】
今回使用したのは、6本の弦を持つスタンダードギターと、7本の弦を持つソプラノギター。ソプラノと名がつくだけあって、音色はやや高めです。これはボーカルやキーボードが出す高音に対応するもの。
スタンダードギターを抱えて演奏しつつ、目の前に寝かせたソプラノギターをつまびくルカさん。指だけ見ていると、まるで琴を弾いているみたいで、不思議な気持ちになります。
【ギターは「打楽器」にもなる!?】
また、ソプラノギターは “打楽器” としても活躍。
ボディーの表面をよく見ると、板のようなものが備え付けられていて、叩くたびに「ターン!」と硬質な音色がするんです。
力強いスネアドラムのような音、これに深いリバーブ(残響音)が加えられて、ほの暗い楽曲の世界観をさらに盛り上げているように感じられる……!
【ものすごい才能だ……!】
“Wギター” というハードな方法であるにもかかわらず、超絶テクはもちろんそのまま。
美しい指さばきで2本のギターを器用に演奏、さらにドラムの音まで出していて、音だけ聴いているとひとりで演奏しているとはとても思えないんですよね。
こういう、複雑な操作を扱いこなす人たちって、音楽の才能とは別の才能もありそうです。
【裏話が可愛すぎる】
ちなみに、ルカさんが演奏した『Fade to Black』は、生きる希望を失った気持ちを表現した楽曲。
心の闇を表現するべく、部屋を真っ黒に演出したほか、テープを2本使ってギターを黒くしたそうなんです。
テープを貼るのに費やしたのは、なんと約4時間! 超絶テクのギタリストが、一生懸命テープを貼っている姿を想像すると、なんだかほっこりしますねー。
参照元:YouTube
執筆:田端あんじ (c)Pouch
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